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[練習試合]選手権得点王のFW浅野「どんどん世界にチャレンジしていきたい」

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[2.13 練習試合 日本高校選抜候補1-2専修大 時之栖スポーツセンター]

 全国高校選手権得点王が日本高校選抜選考合宿でもインパクトを残した。高校選手権で6戦連発の7ゴールを決めて得点王に輝いた四日市中央工FW浅野拓磨(2年)は、前日の紅白戦では抜群の突破力やハードワークを徹底した守備、そして飛び出してきたGKの頭上をチップキックで鮮やかに射抜くシュートを決めるなどその得点力を披露。この日は得点こそなかったが、左MFとして1本目と3本目の計30分間出場し、2列目から迫力のあるプレーを繰り返していた。

 高校選手権では同じく高校選抜候補に選出されたFW田村翔太(2年)と2トップを組んでゴールを量産した。だが山下正人監督(駒場高)は高いスペース感覚も持ち合わせた浅野をトップだけでなく左MFとしても併用。前日の紅白戦では果敢に左サイド前方のスペースへ飛び出してくる浅野にボールが入り、決定機にもつながっていた。

 ただ、専修大戦では「どんどん自分が裏へ抜けていって足元でも受けてプレーしたかった。昨日は裏への飛び出しが良かったけれど、きょうはあまりタイミングもつかめず、なかなか自分のプレーが出せなかった」。力強いドリブルでぐいっぐいっとチームを引っ張り、個人技から決定的な右足シュートを放つ場面もあったが、イメージどおりのプレーができなかったことと、無得点に終わったことを残念がっていた。

 選手権得点王というプレッシャーは感じていない。「(得点王の肩書きなど)そんなの関係なく、自分は100パーセントのチャレンジャーとして、この合宿にどんどんチャレンジするだけだと思っていた。だからプレッシャーはなかったです」。受け身にならず、とにかく自分を出すことに専念して、紅白戦ではゴール、アシストと躍動した。今回の3日間を「みんな、その人の特長を分かり合っていない。なかなかみんなのコンビネーションを出せない人もいれば、いろいろな集まりで出せる人もいるんで、そういう部分が少し難しかったかなと思う」と振り返った浅野。高校選抜メンバーに選ばれるかどうかはまだ未定だが、選出されれば次は反省点を活かしてより自分の、チームの良さをより発揮する。そして欧州遠征で世界に挑む。「もし選ばれていたら、まだまだチャレンジャーの気持ちでどんどん、どんどん世界にチャレンジしていきたい」。2年生の選手権得点王は今年、貪欲にチャレンジし続ける。

(取材・文 吉田太郎)

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