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[MOM597]東京VユースMF中島翔哉(3年)_世界のためにサッカー専念のエースが2発

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.28 プレミアリーグEAST第3節 東京Vユース5-0清水ユース ヴェルディグラウンド]

 サッカーに懸けるエースが全国リーグの得点ランキングで首位を快走している。東京ヴェルディユースの11年U-17W杯日本代表MF中島翔哉(3年)は前半42分に右足で鮮やかな先制FKを決めると、後半27分には中央で相手のマークを外してからすかさず右足振りぬき、2点目を決めた。前節の旭川実高戦ではハットトリックを達成。「2試合連続で(ハットトリックを)できなくて悔しい」と首を振ったが、それでも存在感を十分に見せつける2ゴールだった。

 今季5得点はチームメートのFW前田直輝やFW高木大輔らに2得点差をつけて首位。この日はトップ下ではなく、ボランチとして先発したためゴールまで遠い状況だったが、それでもしっかりと結果を残した。得意のドリブル突破だけでなく、捌き役として攻撃を組み立てる役割も遂行。そのエースに対しては、冨樫剛一監督も「自分がやりたいこと、チームでやりたいことを我慢しながらやってくれた」と讃えていた。
 
 昨年のU-17W杯でブラジルからゴールを奪った世代屈指のテクニシャンは、今春から高校を通信制(第一学院、旧ウィザス)へ切り替え、サッカーに懸けるための環境を整えた。午前中はトップチームの練習に参加し、午後はユースチームの練習に合流する毎日。通常2部練習で3部練習になる日もあるというハードスケジュールが続いている。疲労もあり「自分はもっとできる。自分のドリブル、パス、シュートは全然出せていない」というが「守備は今まであまり考えていなかった。トップにいる今はやらなきゃいけない状況。イニエスタ、シャビも守備をしているし、今は守備も攻撃も全部やることが目標」とトップチームで得た経験を力に変えようと必死に取り組んでいる。

 目標は早くトップチームで試合に出ること。「早くトップで試合に出たい。それが世界に出ることへつながる。トップがゴールだとは思っていないし、でもまずトップで出て活躍しなければ外へ出ても通用しない。(同世代である清水の)石毛(秀樹)とか(広島の野津田)岳とか試合も見ましたけれど、アイツらもまだ特別な存在になっている訳ではない。こっちはJ2ですけど、J2で一番上手いと言われたい。香川選手もJ2で活躍して世界へ行ったじゃないですか、そこを目指したいです」。世界へ羽ばたくための土台となる一年。当然、誰からも認められるような結果を残すつもりだ。

(取材・文 吉田太郎)

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