beacon
photo-news photo-news photo-news

牛のサッカーボール

写真をもっと見る
1 4
photo-news
photo-news
photo-news
photo-news

Vol.38「さよならオーストリア(6月22日)」

 チャリこぎスタジアムの表です。6月22日の記録です。

 KEMPTENのホテルを朝8時にスタートしました。リンダウまで60km。最初こそ12号が高速状態になり、下道で結構な小山を越えさせられましたが、Isnyというところの手前から12号は自転車も走れる道となりました。そうなればこっちのものです。

 それにしても今日も暑い。灼熱のドイツです。心和むものをさがしていたら、道路わきの牧場の中にサッカーボールが落ちていました。そこに牛がやってきて、今にもボールを蹴りそうな気配を見せました。ずっと見ていたら、逆に私を威嚇するようになってしまいましたが。

 先ほどの小山で上りは終わっていたようです。リンダウまでは下り主体。スイス、オーストリア、ドイツ国境にまたがるボーデン湖に向かって一気に走り抜けました。

 リンダウから湖沿いを走り、国境に到達しました。これで自転車では3回目のオーストリア入国です。

 ボーデン湖畔では、水遊びする人たちが。うらやましすぎます。一泳ぎすれば暑さも和らぐでしょうに。
 間もなく昨日到達できなかったブレゲンツに入りました。ここから今日の目的地リヒテンシュタインまでは50kmくらいです。

 Dornbirnに入った辺りから、ちょっとまずいなと思い始めました。暑すぎるのです。しかも風も全くありません。このまま行くと多分意識を失いかねないと感じ、水をかぶりました。
 休憩を多めに入れて、何度も水をかぶりながらゆっくり進みました。3度目にかぶった水が炭酸入りだったときには笑ってしまいましたが、気化するときに一緒に熱を持っていってくれるような気がしました。普通の水をかぶるよりいいかも。

 これまで何度か猛暑の中を走ってきたため、意識が朦朧としてくる前にわかるようになってきています。
 このようなときには、水をかぶるとか、より集中力を高めるよう意識するとか、休みを多めに入れる等をしています。今回もこのような経験が活きた形です。ただ、本当はすぐに涼しいところで休むことが一番だと思います。

 現在走っているこの道も見事な谷間の平地。オーストリア最後の街、フェルドキルヒに到着しました。この街のはずれは国境のはずです。
 しばらく走り、やってきました。ついにオーストリアから完全に出るときが来ました。チャリこぎスタジアムEURO編:オーストリアの行程完遂です。
 
 オーストリアは本当に苦しめてくれましたが、それだけに感慨深いものがあります。この先2度と自転車をこぎに来ることはないかもしれませんが、機会を作って、ウィーンやザルツブルグのまだ見ていないところをじっくり観光したいと思います。

 オーストリアに別れを告げてリヒテンシュタインへ。この旅で初めて厳重にチェックを受けました。油断してビデオを録画した状態だったので、少しひやひやしましたが、問題なく通過。
 パスポートを見ると、最後のページに入国スタンプが押してありました。これって通常押す場所ではないような気が??

 この国境は言語の国境ではありませんが、通過の国境です。言語はドイツ語のままですが通過がスイスフランに変わります。

 谷間の小国、リヒテンシュタインの坂道を下り続けファドゥーツという街へ。今日はここに泊まります。
 宿の場所を確認したところ、800mの山の上とのこと。自転車で上る力は残っていなかったので、ファドゥーツ郵便局の駐輪場に置いて、バスでホテルへ。
 無事にチェックイン。800mの上空から谷間を見下ろすシチュエーションは素晴らしいものでした。しかし、景色を楽しんでいる余裕はありません。まだ太陽が出ています!日があるうちに洗濯すれば乾くかも。

 水シャワーをたっぷりかぶり火照った頭と体を冷やした後、ほとんどの服を洗濯しました。明朝までに無事に乾いてくれ。

 洗濯後、ご飯を食べながらEUROの準々決勝:スペイン対イタリアを観戦。スペインがPK戦を制して、なかなか味のあるベスト4が出揃いました。トルコとロシアの勢いが、ドイツとスペインにそれぞれ通用するか見ものです。

 明日(23日)は、チューリッヒまで到達し、2つの行程を結合する予定です。

 追伸:カメラが完全にいかれました。明日からは携帯のカメラで撮影します。

今日の走行距離:122km
通算走行距離:1638km

※本コラムは毎日更新予定です。感想をこちらまでお寄せください。

この写真をシェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加
サッカー全般 フォト一覧

TOP