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[MOM881]清水ユースGK高木和徹(3年)_郷里の仲間たちに見せた3年分の成長

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.4 Jユースカップ1回戦 清水ユース 3-1 栃木ユース 山梨中銀スタジアム]

 相手ベンチに対して整列して一礼する。試合後の儀礼を終えた清水ユースの守護神は、そのまま栃木ユースのベンチに駆け寄り旧友たちと抱擁を交わしていた。

 4日のJユースカップ1回戦で激突した清水ユースと栃木ユースに過去の因縁などはないが、一人このカードに情熱を燃やしていた男がいた。「ずっと前からやりたいと思っていた。まさか最後のJユースカップでやれるなんて思っていなかった。すごく楽しみだった」と語ったのは、清水ユースのU-18日本代表GK高木和徹(14年トップチーム昇格内定)。栃木県の出身で、中学時代はヴェルディSS小山でプレーした彼にとって、この日の対戦相手である栃木には、かつての僚友や選抜チームで一緒に戦った経験を持つ仲間たちのいる特別な相手だった。

「意識していないと言ったら、ウソになりますよね。いつもより気合いは入っていた」という高木和にとって、栃木戦は想像以上の困難な試合となった。特に前半は次々に相手の速攻を浴びる最悪の展開となったが、28分のピンチをきっちりセーブするなど高木和の安定感は揺らがない。相手のボール回しに合わせての左右へのポジション修正、そこからの飛び出しも的確で、広くディフェンスラインの背後をカバーしてピンチをピンチにしないプレーも光っていた。もちろん、持ち味であるハイボールへの対応でもスキを見せず。

 結果として1失点で前半を終えたことが幸いし、チームは逆転に成功。清水の守護神が「この3年間、足元の技術もセービングも羽田さん(敬介GKコーチ)にみっちり教えてもらえた」成果を郷里の仲間たちに見せる試合となった。

(取材・文 川端暁彦)
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