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[Y☆voice68]日本高校選抜MF進藤誠司(流通経済大柏)「負けて得るものはない」

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 高校年代の注目選手にその時どきの課題や目標について聞く連載企画「Youth star voice」。第68回(11年日本高校選抜編第2回)は流通経済大柏(千葉)のMF進藤誠司選手です。

 流通経済大柏のサイドアタッカー、FWとして鋭い縦への突破と豊富な運動量、そしてゴールでチームに数々の勝利をもたらしてきました。全国高校選手権4強進出に貢献した進藤選手は高校選抜入り。国士舘大への進学が決まっているアタッカーは高校3年間をどう感じているか、また大学4年間をどのように過ごそうと考えているのか?(取材日:3月5日)

―高校生活を振り返って
「流経(流通経済大柏)ではサッカーをやることは監督、コーチからもちろんいろいろ教わったんですけど、特に自分が教わったと感じているのはサッカー以外の部分です。人間性というか、人前で話せることだったり、大人としての対応。(本田)監督は『訓練』と言っていたんですけど、プレーの面よりも人前で話したりすることの方が3年間学んだところだと思います。『いい選手はピッチ外でもいい選手にならないといけない』ので、そこは一番3年間苦労しましたし、今終わってみると実感している」

―選手権で評価されて、日本高校選抜に呼ばれたけれど、選手権については?
「いろいろな試練があって、最後増田(繁人主将)とか出られなくて、あそこで勝てなかった。メディアの方とか父母の方とかは『けが人がいなければ』と慰めみたいなことを言ってもらえましたけど、ボクが考えているのは、それで負けているようではまだまだ。たったひとり抜けただけですから。ひとり抜ければ新しい人がひとり入るだけだし、その分自分がもっと精神的な部分だったり貢献できれば、あんな結果にはならなかったと思う」

―目標を果たせなかったことでまた、これからのモチベーションになるんじゃないかと思うけど
「負けて得るものはないと思っているんで。(準決勝で)負けて悔しくて今も寝れなかったり、眠ろうとして目をつぶるとあの時のことを思い出したりして悔しくて寝れないときとかあります。今回、増田と吉田(眞紀人)がプロへ行きました。本当は自分もプロへ行きたかったんですけど、プロに行けなかった。コンチキショーという気持ちで大学では絶対に1年生からレギュラーを取りたい」

―運動量の部分だったり武器があると思うけどどの部分で4年間勝負していきたいか?
「高校1年生の時は、高校3年生はちょっとガタイとか違っていて差があったと思うけど、大学に入ったらほぼ変わらないんで、そこで物怖じせずに持ち味のスピード、縦への仕掛けを生かしていきたい。先輩とか上下関係あると思いますけど、ピッチ内ではそういうのはなしにして自分がやりたいことを表現しながらチームの勝利を目指していきたい」

―高校選抜の合宿でも吸収できていることのではないかと思うが?
「みんなトップレベルでやってきて、プロの選手もいるんですけど良い刺激になっている。プロの奴と一緒にプレーできるというのは今自分の良い経験になっているし、目標という訳ではないですけど、あそこのレベルに行けばプロに行けるというのが確認できた。試合に出ることはもちろんですけど、高校選抜で盗めるものがあったら盗みたい。何かを得てまた大学に帰って自分の経験として持って帰ってきたいと思います」

(取材・文 吉田太郎)
連載:
「Youth star voice」

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