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[MOM574]柏U-18MF小林祐介(2年)_U-18代表は負傷交代も前への意識示す2発

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.19 千葉県クラブユース新人戦 柏U-18 6-0 浦安JSC 日立柏総合G]

 試合前、元日本代表MFの柏レイソルU-18・下平隆宏監督は「守備能力が高い。ボールを奪えるし、ドリブルで運ぶこともできる」と背番号5のポテンシャルの高さについて口にしていた。一方で「もっと貪欲になること」と指摘していたが、U-18日本代表MF小林祐介(2年)は期待に応えて自らの2ゴールなどゴールラッシュの立て役者となった。

 前半2分には左FW平久将土(2年)へスルーパスを通して先制ゴールの起点となると、40分にはPAへ飛び込んだ右FW吉川修平(2年)へ絶妙なラストパスを通してPK獲得を演出。パスワークの中ではゴールに背を向けてポスト役もこなしながら、前を向いた時には正確なスルーパスで決定的な仕事もした。そして後半2分には中央から右サイドへ展開した後、すかさずゴール前へ走り込んでSB堤勇人(2年)の折り返しをダイレクトでゲット。選手交代に伴い、アンカーのポジションに落ちた後も前への意識を失わなかった。後半16分には左サイドからの折り返しを受けたFW大島康樹(中学3年)のシュートのこぼれ球をPAでしっかりと詰め、右足でゴール左隅へと流し込んだ。

 ボールを支配することだけに満足せず、貪欲な姿勢を出して決めたゴール、アシスト。課題とされていた点での成長も感じさせる好パフォーマンスをしていた小林だが、6-0の後半28分に中央での競り合いで右足を負傷してしまう。チームは交代枠を使い切っていたが、骨折の疑いもある負傷だったため、ピッチに戻ることができず。指揮官も「ようやるようになった、と感心していたら・・・・・・」とその負傷を残念がっていた。

 試合後はスタッフに連れられてすぐに会場を離れた小林。軽傷であることを祈るだけだが、復帰が長引いた場合もそれを糧にしてほしいところ。下平監督は「(もし復帰まで時間がかかる場合は)サッカーに飢えて、帰ってきてほしい」。トップ昇格をつかむチャンスは十分にある逸材のひとり。サッカーに懸けて、自分の良さをより表現してトップチームから求められる選手になる。
 
(取材・文 吉田太郎)

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