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[C☆voice56]中央大FW奥山慎「周りに何言われても曲げないでいく」

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 大学サッカー界の注目選手にその時どきの課題や目標について聞く連載企画「College star voice」。第56回は中央大FW奥山慎主将(4年=帝京高)です。

 地元出身で幼い頃から中大サッカーに憧れて育ってきた中大の魂。前線からの圧倒的なプレスでチームを引っ張る主将の今年にかける決意とは?(取材日:4月11日)

―今年は名門のキャプテンを務める
「自分がチームを変えたいな、というのがあった。自由なところが中大のいいところ。だけど自由すぎるところもあって、そういうところがプレーにも出ているように感じた。私生活も大事だし、そういうところも自分が変えようと思っていた。キャプテンでなくても変えようとは思っていたんですけど、キャプテンになれたんで自分が上に立って伝えられればと思っている」

―インカレで優勝した時は山形主将中心に生活面から変えたチームだった
「(前監督で現GMの佐藤)健さんにずっと言われていた。『お前らにもできるんじゃないか』と。健さんにももうちょっと良くなると思うと言われていたので、自分が変えたいなと思った。帝京で教わったのが私生活とか普段の生活もサッカーに影響するということで、自分もそうだと思っている。細かい面だったり、サッカー以外の面も大切になってくると。(勝敗を分ける)最後の部分ではそういうところが関係すると思っている」

―シーズンには上手く入っている
「まだまだですけど、これから自分が伝えていって良くなっていけばいい。今日の練習も入りが悪かったので一言怒って。まだまだですけれど、去年よりはみんなも意識してくれているので良くはなっています」

―中央大に進学した理由は
「小学生の時の恩師が中大だったんですよ。サッカー部ではなかったんですけど、そのときから身近に感じていて。小学校6年生のときにここ(中大グラウンド)がまだ天然芝のときに来ていて、高校の時にも練習試合で中大に来ていた。環境はいいし、一人ひとりのレベルが高くて、こういうところでやってみたいと思っていました。まさか自分みたいなのがこういうところに受かると思っていなかった。セレクションに来たときも、『すげえな』と思う人はいっぱいいました。自分は前からのプレスが評価されただけ。ただ、それを出して落ちたなら仕方ないと思っていた」

―それが今はキャプテン
「中大でキャプテンをするなんて思ってもみなかった。大学入って初めて関東選抜とかにも選ばれたんですけど、それまで代表とか選抜にも入ったことなかった。そんな自分でもやれるんだと」

―今年の中大は?タレントが揃っているように映るが
「(強いと)思っていると一人ひとりがまとまらなくなってしまう。それぞれがチームのことを考えて、自分の持っている100パーセントを出せば、自然と結果もついてくると思う。一人ひとりが練習から全力でやることが結果につながってくる。それはみんなにも伝えている。4年生がやればついてくる。だからオレらは練習からやろうと最初の段階で話しています。熱いヤツが多くて、ぶつかることもあった。この前も自分と木下(淑晶)が結構ぶつかって。でも俺も本気だし、アイツも本気だからぶつかることが出てくる。だからそういうのをオレはもっと増やしたい。一人ひとりが全力でやることで試合中の信頼関係も生まれてくる。ぶつかり合いも大切だと思う」

―意識の高いチームになった
「まだまだみんなのモチベーションが『こんくらいでいいや』というやつもいるし、Aチームに入ってやろうと思っているやつもいる。そこが本当に難しい。全員がAチームに入りたいとか関東リーグ優勝、日本一という目標をもってくれればもっとAチームのレベルも上がるしレベルも上がる。そこをまだ自分が見れていないというかまとめられていない。難しい」

―自分自身の目標は
「最初は自分が結果出せばという気持ちだったけれども、今は中大の結果がよければチームがいい調子でやっていれば自分の結果もついてくると思っている。今はチーム優先に、チームが勝てば自分も成長できていると思っている。ただFWなんで貪欲に点を取りたいし、それは常に思っています」

―キャプテンにもやりがいを感じている
「本当にやりがいというかみんなに成長させてもらっている。ひと回りもふた回りも大きくならないといけない。自分は不器用なんで。でもブレないで芯はしっかりもって、周りに何言われても曲げないでいく。そこにみんなついてきてくれていると思う」

―最後に伝えたいことは
「帝京のときにお世話になった廣瀬(龍)さんは中大のOBなので優勝して恩返ししたい。中大が関東で最後に優勝したのは廣瀬さんの時。だからこそ優勝したいです」

(取材・文 吉田太郎)

連載:「College star voice」

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