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[Y☆voice166]静岡学園MF渡辺隼「プロしか考えていない。もっと自分を変えていかないと」

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 高校年代の注目選手にその時どきの課題や目標について聞く連載企画「Youth star voice」。第166回目は静岡学園高(静岡)のMF渡辺隼主将(3年)です。
 2年時から技巧派軍団・静学の10番を背負う注目レフティー。昨年は全国高校総体でチームを決勝へ導きましたが、今年はその左足でいくつの勝利をもたらすか?(取材日:4月22日)

―三菱養和戦(0-1)は攻撃の形をつくることができなかった
「中盤のところでミスが多かったですね。相手が2ラインを引いていたので、FWに当てられなかったり。崩せなくはなかったですけど、自分たちで壊してしまいました」

―きょうの内容だと相当キツいかなと思うが
「まだ2試合なので次、高校生相手(対旭川実)なので静学らしくやっていかないといけないと思います」

―相手(三菱養和)の強さを感じた?
「強さは感じなかったですけど、お互いコンパクトにやって、シュート数が少なかった」

―攻撃面で静岡学園らしさを出せなかったことが問題?
「学園らしさは全然なかったです。連動性が去年に比べたら少ないと思います。自分ももっと高い位置で前向けるように工夫しなければいけない。頼られすぎているとは思わないですけれど、もっとボールに触ること。ワンタッチでも背負いながら落としたりもしていかないといけないかなと思っています」

―開幕戦で浦和ユースに勝っていただけに残念な敗戦
「もっと観客を楽しませるプレーが静学らしいプレーだと思うので、もっとチームとして動けるようにしていきたいです。守備面ではレッズの時よりは良くなっていると思う。相手にボールを回されなくなった」

―拮抗した状況を攻撃で打開するのが静岡学園だと思うが
「それが学園だと思う。きょうはそこが出ていなかった」

―渡辺選手がプロへ駆け上がっていくための課題は
「去年と同じで運動量はさらにもっとやっていかないといけないし、あと(川口修)監督に言われているのは泥臭いプレーです。五分五分のボールを自分のボールにしたりとか、スライディングだったり、ヘッドだったり、そういうところが必要だと思う。あとは点に絡むプレーですね」

―昨春のU-17代表候補合宿ではほとんど走れていなかったが、以前に比べると走るようになっている
「あの時は(怪我から)復帰してから2週間くらいで身体もきつかった。それでもあの時は全然走ろうという意識が自分の中になかったです」

―昨年は総体で全国準優勝して評価を上げた。現在の手ごたえは
「もっと結果で応えていきたいですね。もっと前向いてプレーしていきたいです。去年で言えば(現順天堂大の長谷川)竜也クンみたいに。自分が引きすぎるのは良くないと思いますし、引くと前に誰もいなくなる。引きすぎて(リズムを悪くして)しまったのがきょうだった」

―結果をどれだけ出せるか。同年代も活躍している
「結果は全然出せていない。(清水ユースの)石毛(秀樹)なんてもうプロですし、一緒にヤングサッカー(フェスティバル。静岡県選抜として)でやった身近な仲間なので。悔しくはないですけど、凄いというか。アイツもあれだけできるんだと思うと、自分も早くあそこに立たないといけないと思います」

―プロへのこだわりは強い?
「プロしか考えていない。今のままじゃ全然ダメなので、もっと自分を変えていかないといけない」

―目標としている選手は
「ずっと好きだったのは(元アルゼンチン代表のフアン・ロマン・)リケルメです。全然動かなくて、前向けばスルーパス。FKも凄いですし、逆にあそこに憧れすぎたから(自分は)動けなくなったかもしれないです。あれだけ動かなくてもできるんだと思っていましたし、あの人を見て影響を受けた。でも今は時代もサッカーも変わったんで動かなきゃいけない」

―自分の見て欲しいところは
「きょうは全然ダメだったですけどセットプレーですね。直接はずっと練習している。(昨年の)選手権(予選決勝)で外してから。あれは本当に悔しくて。ああいう大舞台ではもう絶対に外せない。(新人戦準決勝、決勝で2試合連続FKゴールを決め)自信になっている」

(取材・文 吉田太郎)

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連載:「Youth star voice」

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