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[大学MOM_22]神奈川大MF宮本優(4年)_ラストイヤーに初先発初ゴール

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[大学マン・オブ・ザ・マッチ]

[5.23 関東大学サッカー1部第9節 神奈川大 2-0 慶應義塾大 ニッパ球]

 リーグ戦初先発の4年生MFが大仕事を成し遂げた。神奈川大のMF宮本優(4年=逗葉高)は、慶應義塾大中盤の高い攻撃力を持ち前の運動量の多さで封じることを期待されてトップ下で先発。「先発は昨日聞いていた。出てアピールがしたかった。(意識したことは)相手に簡単にプレーをさせないようにすること。暑くてきつかったけど、初めての先発だったし、期待に応えられるように頑張った」。献身的に動き回った宮本は相手のパスワークに懸命に絡み、攻撃のリズムを狂わせた。
 神大の中盤、MF吉田一樹主将(4年=鹿島ユース)、MF内村淳(4年=大宮ユース)、そして宮本の3人が役割を貫徹し、慶大の司令塔トリオに決定的な仕事をさせず。そして1-0とリードして迎えた後半終了間際、ディフェンス能力の高さを買われて出場した宮本がゴールで勝利を決定付ける。
 41分だ。MF渡邉敬人(4年=大津高)が粘ってゴール前までボールを運ぶと、相手がクリアにもたついたところを背番号18は見逃さなかった。飛び出してきたGKの動きを冷静に把握すると、鮮やかな左足ループシュートをゴールへ沈める。

 大学ラストイヤーに臨むMFは初先発の試合でリーグ戦初ゴールまで決めて見せた。大森酉三郎監督は「中盤の守備にあの場面でのゴール。大きく貢献してくれた」と賞賛。宮本は「(これまで)出ていない中で出れた。そしてチームがなかなか勝てない中で勝てた。チームが勝ったことがうれしい」と微笑んだ。
 神奈川大の今年の目標は大学日本一獲得。宮本が入学時に関東2部だったチームは昨年初めて関東1部へ昇格し、今年チームの歴史に新たな1ページを加えるために戦っている。宮本は「チームの日本一のために勝ち続けたい。自分は少しでも貢献すること」。控えめに目標を語った宮本だったが、この日、大学4年目で自身の歴史を塗り替えたMFは、チームの歴史を変えるために今後も貪欲に働いていくつもりだ。

<写真>リーグ戦初ゴールをチームメイトに祝福される神大・宮本(右)
(取材・文 吉田太郎)

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