beacon

[MOM236]関西大MF秋山一輝(2年)_「マイペース」な実力派、1G1Aでチームを全国へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.25 関西学生選手権準々決勝 立命館大1-3関西大 西京極]

 関西選手権準々決勝。総理大臣杯出場権をかけた大一番で、関西大MF秋山一輝(2年=静岡学園高)が魅せた。

 立命大に1点リードを許して迎えた後半21分。正確なクロスでDF都並優太のゴールを演出し、試合を1-1に持ち込むと、31分には自らもゴール。都並の左サイドからのクロスを落ち着いて流し込んだ。1ゴール1アシストの活躍でチームの逆転勝利に貢献し、試合後は「センタリングとか、点に繋がるプレーを出来たらと思っている。今日はそれが出来て良かった」と笑顔を見せた。

 昨年、静岡学園高(静岡)から関大に入学。1年目は出場機会に恵まれなかったが、2年目の今年は徐々に出番が増えつつある。持ち味は正確なキック。「キックに自信はある。チャンスになるようなボールをいつも意識して蹴っている」と秋山。島岡健太監督も、「両足とも蹴れる。技術的な部分も高い」と評価する。高校時代は中盤中央でプレーしたが、この日はサイドハーフで出場。慣れないポジションにも「やることは変わらない。ボールを散らしたり、ポイントを作ることを意識した」と飄々と話す。自らが課題としてあげるのは守備面。「守備とかやったことなかったので。今すごく頭を使わないといけなくて大変」と苦笑を浮かべるが、島岡監督はサイドで秋山を起用する理由の一つとして「守備の意識とか感覚をサイドでいながら身に着けてほしい。プレーの幅も広がる」と期待を寄せている。

 同年代には1年時からレギュラーとして活躍するMF篠原宏仁(2年=柏U-18)がいるが、「篠原はめっちゃ意識高いけど、あいつはあいつ」とあくまでマイペース。昨年は試合に出られない悔しさもあったが「自分は自分らしくやればよいかなと。あんまりどうすればよいとか考えなかった」と気負いはない。タレント揃いの関大の中で定位置を掴むのは容易ではないが、秋山はあくまでマイペースにチャンスを狙う。関西選手権連覇へ向けても大きな1勝。「勝つことだけを考える。点に繋がるプレーやそういう仕事をしたい」。正確なキックを武器に、チームに再び勝利をもたらす。

(取材・文 北野裕子)

TOP