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[MOM841]青森MF三上孝太(青森山田高1年)_注目の10番、誰にも負けず東京五輪世代の代表格に

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.29 国体少年男子1回戦 青森県1-0北海道 朝日サッカー場]

 青森県の10番を背負ったU-16日本代表MF三上孝太(青森山田高)が痛みや悔しい思いをピッチでぶつけ、チームを勝利へと導いた。技術と運動量も光る左利きの司令塔はこの日、MF原山海里とバランスを取りながら、やや守備に重きを置きながらのプレーだったが、それでも後半13分には左サイドで個人技を発揮。相手DF2人を振り回してFKを獲得する。

 この際に相手の肩が顎にヒットしてしばらく立ち上がることができず、ピッチの外で治療を受けた。「(試合前に青森山田高の黒田監督から)オマエはよく削られるけど、転んでもすぐに立ってピッチから出るなと言われていたんですけど、出てしまった。いつも倒れっぱなしなんで。きょうは本当に痛かったんですけど、(仲間が10人で戦っているし)行くしかなかったです」と痛みをこらえてピッチへ戻ると、スタンドからのゲキも力にその後は迫力のあるプレーを連発。その後接触プレーで鼻血も出すという厳しい試合になったが、強引な突破で右サイドに穴を開けたほか、一度ボールを失っても激しいディフェンスでボールを奪い返すなど気迫溢れるプレーで戦い続けてチームの勝利に貢献した。

 今大会は97年生まれ以降の選手たちが参加。彼らは皆、20年の東京五輪世代に当たる。五輪の開催地発表の瞬間、テレビを通して見ていたというMFは「この大会は相手のチームのボランチの選手で上手い選手が結構多いので、そこに負けなければ。継続して努力していけばいけると思う」という意識を持っている。今大会のライバルたちは、東京五輪出場を争うライバルでもある。それだけに「気持ちだけでも負けちゃいけないと思っています」と誓うMFが注目世代の代表格であることを国体を通して示す。

(取材・文 吉田太郎)
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