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[MOM847]東京都FW神谷優太(東京Vユース1年)_流れ傾ける鮮烈FK弾

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.1 国体少年男子準々決勝 東京都3-0埼玉県 味フィ西]

 試合の流れを大きく傾ける好判断と高精度の一撃だった。東京都は前半8分、右サイドでFKを獲得すると、FW神谷優太(東京Vユース)が中央へのクロスボールを警戒する相手の逆を突く右足シュート。「最初の1本目で中へ上げたことによって絶対にゴールが開くかなと思っていた。そのタイミングを狙って、ちょうど開いていたので、もしもシュートが外れても流れを引き寄せることができる」と判断して放たれたボールは鮮やかにニアサイドのゴールネットへ吸い込まれた。

 この先制ゴールをはじめ、前半19分には自ら蹴った右CKのこぼれ球を拾うとDFをかわして豪快な右足シュート。前線からの強烈なプレスと鋭い飛び出し、そしてパワーショットも相手を苦しめた。自身はプレー内容について全く満足をしていなかったが、これで3戦4発。ゴールでチームを引っ張るストライカーはチームにとって非常に頼もしい存在となっている。

 今回の国体を自身が将来を切り拓くための重要な位置づけとしている。「いろいろな先輩も国体に出ていい活躍している。高木俊幸選手(現清水)や中島翔哉選手(現東京V)とか、出て活躍しているところを見てきた。プロでもやっていけるという自信を掴める大会でもある」。東京Vユース時代に国体で日本一へ上り詰め、トップチームへ駆け上がった先輩たちに自身の将来を重ね合わせている。目標は日本一だけだ。「味スタで(奥原)監督を胴上げできたらいい。監督が(東京Vのスタッフではなく)F東京なんでちょっと違和感あるんですけど(微笑)、しっかり監督を胴上げしてあげたいですね」。

 神谷は小学6年生の時に山形からヴェルディのジュニアチーム入り。母親とともに慣れない東京で暮らし、プロになるためサッカーにかけてやってきた。急激に身長が伸びた影響で持ち味だったスピードが落ち、壁にぶつかった時期もある。それでも意識をより高め、周囲の支えもあって成長してきたFWの目標は「どうしてもヴェルディでJ1優勝したいというのがあります」。国体日本一を夢実現へのステップにする。

(取材・文 吉田太郎)
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