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[MOM856]実践学園MF富田峻介(3年)_攻撃“だけ”から変化したMF、国士舘沈める

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.13 全国高校選手権東京都Aブロック予選2回戦 実践学園2-0国士舘 実践学園G]

「攻撃“だけ”の男だったんですよ」

 殊勲の男、MF富田峻介(3年)を評したのは、実践学園・深町公一監督だ。左サイドに位置するこのテクニシャンは少々気ままなところがあり、かつては守備もサボりがちだったという。だが、いまは少し違う。そうした変化は「まだまだだけれど、あいつなりにやるようになってきた」と、深町監督も認める。また富田本人は「もともと『他人のために』とか得意ではなかったんですけれど、いまは監督や親、応援してくれる人のためにという気持ちになれている。『自分がサボってあの人たちをガッカリさせるようなことにはしたくない。喜んでもらいたい』と思えるようになった」と語る。

 この国士舘戦では、前半に先取点を演出すると、後半には速攻から抜け出して貴重な追加点を奪取。特に2点目は抜け出してから1回キックフェイントを入れてGKを外し、逆サイドネットへ弧を描くようなシュートを決める見事なもの。シュートの軌道を含めて「イメージどおりだった」という一撃で、国士舘を沈めた。

 深町監督は「攻撃“だけ”なら、もっと上のレベルでもやれる選手なのは間違いない」と、またしても“だけ”を強調しつつも、「まだ進路が決まっていないので、どこか採ってくれるチームが出てこないかと思っている」と語る顔には、大きな期待ものぞいていた。

(取材・文 川端 暁彦)
【特設】高校選手権2013

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