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[MOM858]聖望学園GK浅見俊貴(3年)_消極的だったGKが…堂々のプレーでシード校撃破の立て役者に

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.14 全国高校選手権埼玉県予選2回戦 聖望学園3-1埼玉栄 西武台G]

「GKが変わってきてくれたのがボクは大きいと思っている。きょうも本当にファインプレーをしてくれましたし、GKに助けられたゲームだったと思います。自信なくて消極的ですぐにメソメソ泣くような子だったのが、これも(成長したのは)本当に2、3日の話なんですよ。(越谷西に)10人でゼロに抑えて勝ったゲームが彼に自信をつけてくれた。きょうも堂々たるもので、本当に安心感のあるGKでした」。試合後、聖望学園の山本昌輝監督は好守を連発したGK浅見俊貴(3年)の姿を頼もしげに見つめていた。

 消極的な選手が多かったというチームの中で、浅見も力を発揮できなかったひとりだった。それでも「本格的にサッカーをやるのはここまで。ラストですね」と集大成としている大会で本人は気合十分のプレー。特に飛び出しは圧巻で、何度もPAから飛び出して頭でクリアするなど勇気のあるプレーを連発した。そして1-0の後半15分にはゴール至近距離からのヘディングシュートに反応すると、22分には正面からゴールを捉えたシュートを右手一本でストップ。2-1となってからは「(威圧感を)少し感じました」というが、「まず自分が落ち着いてプレーしようと思いました」と落ち着いた守りと声掛け、そして1回戦で10人になりながらも越谷西をノーゴールに封じて身につけた自信でリードを守り切った。

 小学2年時からGK一筋。身長174cmとGKとしては決して大柄ではないが、キッカーの蹴り方を見て予測を立てて飛び出し、得意のシュートセーブにも磨きをかけてきた。そして最後の大会で課題だった積極性、安定感が高まり、この日はシード校を撃破。「とても嬉しいですね。次へ向けて2週間あるのでしっかりと準備をしていきたい」。悔いのない戦いをしてひとつでも上のステージに立つ。

(取材・文 吉田太郎)
【特設】高校選手権2013

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