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[MOM957]修徳DF渡邉黎生(3年)_「苦手だった」ヘッド武器に連続完封

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.3 全国高校選手権3回戦 松商学園0-3修徳 駒沢]

 堅守の修徳が全国舞台で選手たちも自信を深める3発勝利。ただそれを支えたのはやはり、無失点で終えた堅守にある。特にDFリーダーのCB渡邉黎生(3年)は前線へ入ってくるボールをことごとく弾き返し、また狙いすましたインターセプトを連発。松商学園の攻撃を停滞させ、修徳の砦の険しさより際立たせていた。
 
 夏までは決してヘディングの強い選手ではなかったという。空中戦で被ってしまうこともあり、むしろヘディングは苦手。ただ、進路でもある駒澤大(来季関東1部)へ練習参加した際に、屈強なDFが揃う同大CBのヘディングからコツを学ぶことができた。「(大学生に)勝てなかったんですけど、話を聞けたりして、いいところを盗めたり、つなげて練習できた。自分は背が高くないんで、相手よりも先に跳ぶことを意識している」。渡邉は178cmでCBとしては特別長身ではない。ただ、跳ぶタイミングを掴んだことで競り負けなくなり、今では大きな武器となっている。この日は小さなミスこそあったものの、相手エースのFW高橋隼人へ合わせてくるボールをほぼ完璧に弾き返し、完封した。

 また攻撃面でも前半8分にチームを勢いづける先制ゴール。右FKのこぼれ球を「少し焦っていた」と言いながらも最後までしっかりとボールを見て右足でゴールヘと突き刺した。「ボクが点取ったということよりも、チームとして得点できたのが大きかったと思っています」と渡邉。このゴールで主導権を握った修徳は後半にもセットプレーから2点を加えて快勝した。

 あと1勝で国立。渡邉は「ベスト4以上を狙っている。勝てたことは良かったけれど、しっかりベスト4に入れるようにしたい。(国立は)ここ(駒沢)と見える景色が違うと思う。今後の修徳のためにも行かなければいけない場所だと思います」と力を込めた。岩本慎二郎監督も「(渡邉がいるため)スピードと高さではやられない」と信頼を寄せるCBが5日の準々決勝で強豪・星稜を完封し、国立への扉を開ける。

(取材・文 吉田太郎)
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