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[練習試合]3本のFK不発の横浜FM MF中村「今日は欲が出た」

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 宮崎キャンプ中の横浜F・マリノスは8日、ヴィッセル神戸と練習試合(45分×3本)を行い、0-2で敗れている。この試合に先発出場し、2本目の30分まで出場した中村俊輔は「十分とは言わないけど、順調にきている」と、振り返った。

 相手ゴール付近までボールを運んでも、FWマルキーニョスは厳しくマークされ、なかなかフィニッシュに持ち込めない。「今はボールを大事にしている」と樋口靖洋監督が言うように、中盤の選手たちのパスをつなぐ意識は高かったが、シュートへの意識はあまり高くなかった。流れの中でPA外から打ったシュートは、42分に中村がマルキーニョスのキープからボールを受けて、シュートに持ち込んだ場面があったくらいだ。

 それでも中村は、不安はないという。「ある程度の形はできているし、去年の今頃は形にさえならなかったから。ずいぶん進歩しているし、ボールを取りつつ、支配することができている。この時期は(フィジカルを追い込んだこともあり)そんなにきれいな攻撃で崩すことは難しい。急にできることではないし、十分とは言わないけど、順調にきている。疲れが取れてきたときに、違った攻撃ができたりすればいい」。

 とはいえ、昨シーズンよりも、攻撃の変化を加えるのは難しいだろう。FW小野裕二、FW大黒将志が、相次いで移籍したからだ。「(小野)裕二(の穴)がデカい」と中村も認める。「1対1で強引に持って行けたり、すり抜けたりできるのは、(斎藤)学と裕二しかいない。昨シーズンのゴールやチャンスの場面を集めたDVDを持っているけど、ほとんど裕二が絡んでいるからね。ゴール数は少ないけど、絡む回数は多かったから。大黒さんも清水戦みたいなゴールがあったしね」

 得点パターンとして期待されるのは、中村のFKだ。この試合でも中村は直接FKから3度ゴールを狙ったが、得点にはならなかった。「もう微調整だけで大丈夫。今日は欲が出た」と、中村は明かす。「ポストのギリギリのところに蹴ってやろうとし過ぎた。でも、大丈夫。シーズンに入ったら辞めるから。置いて行くゴールに変えるから」と笑った。

 この日も卓越した技術と広い視野で、何度もファンを沸かせた中村。今シーズンは、より多くのゴールにも期待できそうだ。
(取材・文 河合拓)
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