鹿児島キャンプ中のジュビロ磐田と浦和レッズは11日に練習試合を行った。35分×4本で行われた試合の1、2本目は、2本目の20分にFW矢島慎也がゴールを決めた浦和が、1-0で勝利している。

　磐田は先発にGK川口能活を起用。布陣は3-3-2-2で、最終ラインは右から櫻内渚、藤田義明、金沢浄。中盤は右WBに菅沼実、アンカーに松岡亮輔、左WBに宮崎智彦、2列目の右に小林祐希、左に松浦拓弥、2トップに阿部吉朗と金園英学が入っている。

　一方の浦和は3-4-2-1の布陣。最終ラインは右から岡本拓也、山田暢久、野田紘史。ボランチ那須大亮と小島秀仁、右WBに梅崎司、左WBに関口訓充が入り、2シャドーはマルシオ・リシャルデスと矢島慎也。1トップを阪野豊史が務めた。

　立ち上がりから積極的に攻めたのは磐田だった。14分には右サイドを攻め上がったMF菅沼実がゴール前にクロスを入れる。これをFW金園英学がヘッドで合わせたが、ボールは1バウンドしてクロスバーを越えて行った。同17分にも菅沼がMF松浦拓弥とワンツーで抜け出し、ゴール前にクロス。ファーサイドで宮崎智彦が合わせたが、シュートは左サイドネットに外れている。

　22分には浦和もシュートを放つ。右サイドの梅崎司がクロスを入れると、ゴール前に詰めていたMF那須大亮がヘッド。しかし、ボールはクロスバーを越えて行き、得点はできなかった。浦和は徐々にボールを保持する時間を増やしていくが、両WBが最終ラインの位置まで下がり5バックでスペースを消してくる磐田に対し、効果的な攻めができない。

　32分には磐田のFW阿部吉朗が縦パスを受けて左に展開。ボールを受けた宮崎智彦が鋭いボールをゴール前に入れると飛び込んだ松浦が合わせたが、GK山岸範宏の正面を突いてしまう。浦和も34分に再びPA内で那須がパスを受けたが、トラップしてからシュートを打つ間にDFに体を寄せられてブロックされる。スコアレスのまま1本目を終えた。

　2本目のキックオフ前に磐田はメンバーを変更した。松岡亮輔を下げて、田中裕人を起用。金沢浄に代えて木下高彰が起用されている。対する浦和はマルシオ・リシャルデスに代ええてMF永田拓也を起用。永田が左WBに入り、関口が右WBへ。梅崎がトップ下に移行している。

　開始直後にPA外でボールを受けた那須が、フリーでシュートを放ったが、大きくゴールマウスを外してしまう。その後は両チームとも、シュートに持ち込めない時間が続く。19分には浦和のバックパスを松浦がカット。前線でフリーになっていた阿部にパスを出す。阿部はGK山岸が前に出てきているのを見て、ロングシュートを狙ったが、高く浮いたボールはゴール左に逸れて行った。

　その直後の20分、浦和に先制点が入る。梅崎のシュートがDFに当たると、このこぼれ球をPA内で矢島が回収し、右足を一閃。これが決まって浦和が1点を先制した。磐田も21分には松浦が右足でゴールを狙ったが、GK山岸に弾かれる。29分にも敵陣深くで金園がボールを奪って、左足でシュートを打ったが、ゴール右へ外れて行った。33分にも金園は松浦からのパスを受けてシュート。しかし、これも枠を捉えることはできなかった。このまま2本目は終了、1-0で浦和が磐田に勝利している。
(取材・文　河合拓)

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