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[練習試合]決勝FK弾のDF槙野「マルシオにプレッシャーを掛けられた」

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 鹿児島キャンプ中の浦和レッズは11日、ジュビロ磐田と練習試合(35分×4本)を行い、2-0で勝利した。3本目の35分、DF槙野智章は鮮やかなFKを磐田ゴールに叩き込んだ。槙野のFKと言えば、昨シーズンの最終節、名古屋戦(2-0)で挙げた弾丸FKのイメージが強い。しかし、この日のゴールは曲がって落ちる変化球だった。

「ストレートのボールも一つの武器として持っていますけど、曲げて落とすというのも持っています。広島時代にナビスコ杯決勝のジュビロ戦でも決めています。これまではマルシオ(・リシャルデス)が(曲げて落ちるFKを)担当していましたが、プレッシャーを与えることができましたね。セットプレーでゴールを決められるのは、試合が拮抗した中で特別なゴールだと思います」と、槙野は語る。ただし、練習試合でのゴールに満足することはない。「まだキャンプ中の試合ですからね。シーズン中に決めないと。開幕してから『結局、1本も決めてないよ』と言われたくないですし」と、気を引き締める。

 今シーズン、なんとしてもタイトルを獲得したいと槙野は言う。「日本のサッカー=浦和って思ってもらえるような攻撃、そしてサッカーを見せられればいいかなと思います。まだまだ2次キャンプの過密日程で試合は続きますが、その中でいろいろな攻撃のアクセント、武器をチームとして見つけていきたい」と語った。

 攻撃面で決勝ゴールを挙げる活躍を見せた一方、守備面でも際立った。磐田の攻撃のキーマンであるMF駒野友一に、一本もクロスを上げさせなかったからだ。磐田のDF伊野波雅彦が「駒ちゃんが生きないともったいないし、波に乗れない」と話したように、左サイドでMF宇賀神友弥とともに駒野を抑えたことが、完封勝利につながった。

「(駒野とは広島で)長年、一緒にやっていましたしね」と特徴を知っていたことを、抑えられた要因に挙げたが、チームの成長も実感できたようだ。「前回の柏戦では3失点を喫して、チームとしての守備が機能していなかった。それがこの試合で改善できたと思います。やっぱり、この先が重要だと思います。ここでしっかりできたことで次の試合にうまくいかなければ意味がない。チームとして試合を重ねるにつれ、良くなっていく必要があります。攻撃が主体のチームですが、守備が成り立たないとうまくいきませんので、しっかりした守備が大事だと思います」。

 今後も練習試合を行う浦和は、FCソウル戦(13日)、水原三星戦(15日)を控えている。ACLに向けての準備だけでなく、「昨シーズンからの成長を計る場」と、槙野は位置づけている。「Jリーグにない、フィジカルとパワーを持っていると思いますし、自分たちのパスサッカーがどこまで通用するか。昨年、この時期にやったときは、ソウルと蔚山現代に大敗していますので、そういう意味では1年でどれだけ自分たちが成長できたかを試せればと思います」。浦和を日本の盟主とするために、槙野は練習試合から厳しく内容と結果を追求していく。

(取材・文 河合拓)
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