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[練習試合]自信を深める浦和FW矢島「川口さんから点を取れた」

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 ゴールという結果を出したことで、自信は付いた。浦和レッズのFW矢島慎也は、練習試合のジュビロ磐田戦でゴールを決め、チームの勝利に貢献した。プロ入り2年目の19歳は「(キャンプ中で)体はキツイですが、シーズン中もこの状態が続くと思うので、ケガなくやっていきたいと思います」と、充実の表情を浮かべた。

 この日の練習試合は35分×4本で行われ、矢島は1本目、2本目に出場した。2本目の20分にゴールを決め、1-0の勝利に貢献すると「3、4本でも何かあったら出るぞ」と、スタッフに声を掛けられ、ベンチ入りすることになった。「(4本目の)最後は出たかった」と、残念そうな表情を浮かべたが、あらためて得点することがFWの評価に直結することを痛感した。

 また、ベンチから試合を見たことで、新たに自分のやるべきことも見えたと話す。「うしろのビルドアップや、前のコンビネーションは上手い。でも、シュート数が少なかった。もう少し積極的にシュートを打ちに行ってもいいのかなと感じました。うまかったのですが、あまり点の匂いがしなかったし、結局、槙野くんの1点だけだったので。前でシュートを打つ人がいても、いいのかなと思いました。シュートを打てば、相手に当たって入るとかそういうことも起きてくるので。(3、4本目に出た選手は)先輩ですけど、自分の意見は言っていますし、自分がピッチに立ったらそうしようと思います」。

 前でシュートを打つ選手。それこそ矢島の役割だ。MF梅崎司のシュートがDFに当たってこぼれたボールを、磐田ゴールに沈めてみせた。「今のポジションはファーストタッチの置き所が問題だと思う。良い所において、相手が届かなければPA付近でシュートを打つ。それでもっと良い状態の人がいれば、パスを出せばいいと思っています。今日のゴールはシュートまでのタイミングが良かった。ボールを持ち出すのではなく、常に足下にある状態からコンパクトに振り抜けたので。いつもシュート打つタイミングで、もう一つ触って打つことでGKのタイミングを外すことは、ユースのときから結構、練習していました。それが今日できたと思います」と、胸を張った。

 練習で取り組んできたことが、結果に出れば、当然、自信は付く。さらにGKが元日本代表の川口能活だったことも喜んだ。「日本を代表するテレビで見ていた人から点を取れたことは、自信にもなりますね。ゴール前で落ち着くことは課題でしたし、今日も点を決めましたが、もう少し周りを見てシュートを打ちたかったですね。まだ無我夢中でやっている部分があるので。そこがもう一つできれば、もっと面白いプレーができると思います」。

 成長するうえで、最高の環境にいると自覚する。「練習で阿部さんや槙野くんに寄せられると、簡単にボールを取られてしまうことが多い。練習相手が日本を代表する選手なので、そこに立ち向かって練習できればもっとレベルアップできます」と、目を輝かせる。開幕戦に向けて「メンバーに入って、試合に絡みたい」と、若きストライカーは、決意を新たにした。
(取材・文 河合拓)
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