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5大会連続W杯出場も…DF吉田「みんな危機感を持っていると思う」

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[6.4 W杯アジア最終予選 日本1-1オーストラリア 埼玉]

 日本代表は4日、W杯アジア最終予選でオーストラリアと対戦し、1-1で引き分けて5大会連続のW杯出場を決めた。19対10というシュート数が示すように、日本は優勢に試合を進めていた。特に最終ラインは安定したプレーを見せ、DF吉田麻也もオーストラリアのキーマンであるFWティム・ケーヒルを抑え込んだ。しかし、試合後の吉田の口からは反省の弁ばかりが聞かれた。

「満足いく内容ではなかったですし、ブルガリア戦(0-2)に引き続いて、改善しないといけない場面はたくさんあると思います。失点はアンラッキーでしたけど、カウンターで危ない場面もありましたし。今日は、セットプレーはみんな集中してやっていましたけど、攻撃時に深いところまで入っていく回数が、特に前半は少なかった。もう少しそこを改善しないと、相手も出てこないし、後半みたいにへばりつかれると、結構厳しい」

 ティム・ケーヒルとのマッチアップについても、「あそこがターゲットでしたし、そこを止められれば、かなり僕らが有利に試合を進められると思っていたので、徹底してケアしていました」と言うが、「本人(ケーヒル)も、そんなに本調子じゃない感じが見受けられたので、どうでしょうかね」と、手応えは得られなかったようだった。

 W杯出場を決められたことについても、「あれだけ人が見に来てくれて、あれだけ日本中が注目してくれて、あんな試合で負けていたら話にならないと思ったので。だから追いつけて良かったですが、内容は乏しかったと思います」と、最低限の結果であると強調する。

 厳しい言葉が並ぶのも、日本のポテンシャルを信じているからだ。「これからコンフェデ杯まで(代表の活動は)続くので。良い結果を出せるようにしたい。みんな危機感を持っていると思うので、改善できると思います」。世界の舞台で喜びを爆発させるために。予選突破という結果に満足せず、吉田は内容に目を向けた。

(取材・文 河合拓)

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