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2試合で勝ち点0。本田「何を書かれても受け止める」

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[6.19 コンフェデレーションズ杯A組 日本3-4イタリア レシフェ]

 両チーム合計で7ゴールが入った乱打戦。だが、その多くがセットプレーからの得点であり、失点だった。

 見せ場は少なくなかったが、結果的に得た勝ち点は0だ。評価の難しいこの試合は、先制ゴールとなるPKを名手ブッフォンを相手に決めたFW本田圭佑(CSKAモスクワ)にとっても、冷静に振り返るのが難しい一戦だったようだ。

 試合後の取材エリアに姿を現した本田は、普段よりやや早口になりながら、「プレーのことは話せない」と2度言った。「セットプレーだけだったし、プレーのことは話せない。いい試合をしたというだけで、大会が終わってしまった」と唇を噛んだ。

 とにかく言えるのは、背番号4にとって、少なくとも2試合で勝ち点0、グループリーグ敗退決定という事実だけはストレートに向き合わないといけないこと。だから自らこう切り出した。

「俺は散々デカいことを言っているから、ここでみなさんに何を書かれようと、それはしっかり受け止める。PKでの得点しかないということもしっかり受け止める。そしてまた、しっかりとデカいことを言えるように準備していきたいと思います。違うステップに向けて」

「何を書かれようと受け止める」と話すのは、むしろ批判してほしいという彼一流のメッセージだろう。「ビッグマウス」と言われ、言葉と現実の乖離が著しかった08年の北京五輪。岡田ジャパンで徐々に出場チャンスをつかみながらも、チーム戦術の中でどこか歯車がかみ合わなかった09年。そのころに見せたような焦燥感と野心の入り交じった表情が、勝負のW杯を1年後に控えた本田の顔に浮かんでいた。

(取材・文 矢内由美子)

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