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2試合連続弾の岡崎も「日本は勝負を分けるポイントを分かっていなかった」

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[6.22 コンフェデレーションズ杯A組 日本1-2メキシコ ベロオリゾンテ]

 2-0とリードされていた後半41分だった。この日、日本チームで最も印象的なプレーを見せていたFW岡崎慎司(シュツットガルト)が1点差に詰め寄るゴールを決めた。

 MF香川真司(マンチェスター・U)が中央エリアでボールをキープ。右サイドのスペースへMF遠藤保仁(G大阪)が走り込んでいくのを見ながら岡崎がゴール前へ飛び込む。

 香川のパスを受けた遠藤のクロスが足元にピタッと入ると、GKと1対1になりながら冷静に右足を合わせた。シュートはGKに当たって上に浮いたが、クロスバーにぶつかったあと、ゴール内に吸い込まれた。前半10分のシュートはオフサイドと判定されたが、76分後に今度は本物のゴールとなった。

「ヤットさん(遠藤)が走っているのが見えた。半分以上がヤットさんのゴール」と、得点についてははにかむように振り返った。だが、すぐに反省の弁、今後への課題が口を突く。

「サッカー的にはやれることが分かったが、日本は勝つための集中力に欠けていた。勝負を分けるポイントを自分たちは分かっていない」

 3試合勝ち点0という現実を突きつけられて感じたのは、この部分だった。ただ、個人的には一段階上に行けたと実感できたこともあった。イタリア、メキシコといったW杯常連国からゴールを奪ったことだ。

「今まで、アジアでの点が多いと言われていたけど、ここでひと皮むけたのではないかと思う。もうひと皮むけるためには、チームを勝たせるゴールを決められるようになること」

 岡田ジャパン時代はW杯アジア予選でレギュラーメンバーとして活躍し、ウズベキスタン戦でW杯切符を決める得点を挙げながら、本大会では本田に1トップの座を譲り、すべて途中出場。「世界の公式大会で先発で出たのは今大会が初めてだった。いろいろと感じることがあった」という岡崎のターゲットは、1年後の本大会で日本を勝利に導くゴールを決めることだ。

(取材・文 矢内由美子)

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