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[MOM782]洛北MF伊藤寛生(3年)_小中で全国経験の負けず嫌い。高校での飛躍を誓う

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.2 全国高校総体京都府予選準決勝 洛北1-1(PK9-8)立命館宇治 太陽が丘]

 スローな前半から一転、攻撃力の高さを見せた後半の洛北。変化の要因について、山岡宏志監督が「後半は伊藤が前に行けるようになったんで、攻撃の人数が足りてきた」と名指ししたように、ボランチに入ったMF伊藤寛生(3年)の存在が大きかった。

「普段から練習しているのは、ボールを間に入れてサイドを広く使って勝負することと、DFはコンパクトすること。そのためにボランチとして、シンプルにパスを散らしつつ、勝負する所はどんどん自分でも飛び出していく」。彼の言葉通り、前半から左サイドでボールを持つ機会が多かったMF榎本裕(3年)のサポート役として貢献していたが、より前への意識を高めた後半はさらに前に出てから出した勝負のパスや、果敢な飛び出しでゴール前に襲い掛かるシーンが増加。先制点を奪われても、「僕らはいつも後半に取れるので焦ってはいなかった。必ず取れると信じていたので、結果に繋がって良かったです」と狙いをブレずに徹底し、後半15分にはPAへ飛び出してPKを獲得。自らしっかりと決めてチームのピンチを救った。

「一昨年、インターハイも選手権も負けているんで、先輩の気持ちも背負って戦っていた」だけに準決勝では負けられなかった。彼自身も小学生時代にFCソルセウで、中学生時代には宇治FCで全国大会に出場しているが、洛北ではまだ全国出場の経験は無し。さらなる冠を手にするために次の決勝戦でも負けるつもりはない。

 視線の先にあるのは全国の晴れ舞台。中学時代のチームメイトには昨年の選手権で得点王となった京都橘のFW小屋松知哉がいる。小屋松はU-18日本代表候補に選ばれるなど伊藤の先を走っているが、「負ける気がしない。チームとしてもやし、個人でもあいつを止める自信もある。全国に出れば僕も…という思いはある」と瞳を輝かせる。目指す舞台まで残り一戦。「アイツらの選手権を見ているのは刺激になった。悔しいという気持ちもあったんで、自分の代で見返そうと思っていた。僕らは新人戦ベスト16で負けたり、弱い代と言われているので結果を出して見返したい」と活躍を誓った。

(取材・文 森田将義)
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