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ホームの後押しに感謝する長谷部 「PKはサポーターがくれたプレゼント」

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[6.4 W杯アジア最終予選 日本1-1オーストラリア 埼玉]

 チームメイトからの手荒い祝福だった。試合後のW杯出場決定セレモニー。MF長谷部誠(ボルフスブルク)がサポーターへの挨拶を終えると、チームメイトから次々とペットボトルの水をかけられ、逃げるように笑顔で駆けた。

「2年以上、予選をやってきた結果。素直に喜びたい」。南アフリカW杯では本大会直前にキャプテンに就任。ザックジャパン立ち上げから主将としての重責を担ってきた背番号17は、一つの目標である予選突破を達成し、安堵の表情を見せた。

「今日もサポーターが素晴らしい雰囲気をつくってくれた。予選を通して、この埼玉スタジアムで素晴らしい雰囲気をつくってくれた」。サポーターへの感謝の思いを口にするキャプテン。この日も6万2172人の大観衆が詰めかけ、90分間を通して選手を後押しした。

 昨年6月、ホーム2連戦でスタートしたW杯アジア最終予選。オマーンに3-0、ヨルダンに6-0と連勝し、最高のスタートを切ったことが、世界最速での予選突破につながった。

「最終予選でスタートダッシュできたのもサポーターのおかげだと思うし、最後の判定もサポーターがくれたプレゼントかもしれない。感謝しないといけない」。後半45分、MF本田圭佑のクロスがハンドを誘って獲得したPK。スタジアムの雰囲気とサポーターの後押しが劇的な同点弾につながったのかもしれない。

 前半22分にイエローカードを受け、11日のイラク戦(ドーハ)は累積警告で出場停止となる。「選手自身、まだまだ成長しないといけないと思っている。今日だけは喜んで、イラク戦、コンフェデレーションズ杯と切り替えていきたい」。ここで満足するわけにはいかない。ベスト16入りを果たした南アフリカW杯を上回るベスト8、さらにはもっと上へ。長谷部は前だけを見続ける。

(取材・文 西山紘平)

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