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クラブW杯初ゴールの寿人、2点目の決定機逃し「技術的なミス」

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[12.9 クラブW杯準々決勝 広島1-2アルアハリ 豊田]

「悔しいですね」。ミックスゾーンに姿を現したFW佐藤寿人の第一声がすべてを物語っていた。「試合内容を見たら、勝たないといけない試合。チャンスの数では上回っていたけど、結果は1-2。限られたチャンスを向こうは決めて、こっちは決められなかった」と、決定力不足を悔やんだ。

 開始早々にGK西川周作が負傷交代するアクシデントに見舞われた。落ち着く間もなく、前半15分にサイドを崩され、先制点を献上。ビハインドの展開を余儀なくされた。

「立ち上がりにアクシデントがあって、そこまで動揺はなかったけど、落ち着くまでに時間がかかった。リズムを取り戻して、前半で追いつくことができたし、逆転するチャンスもつくれたけど、1-2になってから、自分自身、チャンスを決められなかった」

 前半32分、MF森崎浩司の左CKからこぼれ球をMFミキッチが頭でつなぎ、佐藤が右足でゴールにねじ込んだ。「右足アウトサイドで逆サイドに巻いて。リーグでは右足で1点しか取ってなかったので、久々に右足で決めた。アウトサイドで狙ったアイデアはよかった」。左利きのエースがクラブW杯初ゴール。JリーグMVP&得点王の一発で流れを引き戻したが、2点目が遠かった。

「決めたところより、外したところが悔しい」。後半12分に再び勝ち越しを許し、反撃に出た広島に訪れた最大の絶好機が後半36分だった。MF高萩洋次郎の絶妙なスルーパスにオフサイドラインぎりぎりで佐藤が反応。GKとの1対1を迎えたが、左足で狙い澄ましたシュートはわずかにゴール右に外れた。

「GKと駆け引きをして、ファーに打つ体勢でニアを狙った。(外したのは)単純に技術的なミス。枠に入れていれば入っていた。狙って外したのは自分の問題。GKとの駆け引きでいい答えを出したときに、技術的なミスで外した。もっともっと練習しないといけない」

 12日の5位決定戦ではアジア代表の蔚山現代(韓国)と対戦する。「こういう舞台だったり、来年出場するACLだったり、そういうところで勝ち上がっていくにはチャンスでしっかり決めていかないといけない」。来季、Jリーグ王者として参戦するAFCチャンピオンズリーグ(ACL)への試金石。アジア王者を倒し、2012年シーズンを締めくくる。

(取材・文 西山紘平)

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