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[クラブW杯]重圧に打ち勝ったコリンチャンス、「時計を見ながらの試合だった」

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[12.12 クラブW杯準決勝 アルアハリ0-1コリンチャンス 豊田]

 虎の子の1点を守り抜いた。南米代表のコリンチャンス(ブラジル)は1-0の辛勝で決勝進出を決めた。前半30分にFWパオロ・ゲレーロのゴールで先制。前半は試合を支配していたが、後半はアルアハリ(エジプト)の反撃に遭い、守勢を強いられた。「こうした大きな責任のある試合では、精神的な影響が大きい。こうなるとは思っていた。もう少しアグレッシブにプレーして試合を決めたかったが、プレッシャーが大きな影響を与えた」。チテ監督は薄氷の勝利を冷静に振り返った。

 南米代表として、決勝進出は“ノルマ”に近い。決勝で欧州代表を下し、世界一になることを期待するファン・サポーターにとって準決勝はあくまで通過点。チャレンジャーとして臨むアルアハリとは精神的な重圧が違った。「時計を見ながら試合をしないといけなかった。時間との闘いだったが、こういう大会では自然なこと」。ブラジルからも多数のサポーターが来日し、入場者数は3万人を超えた。「サポーターのおかげでコリンチャンスらしいサッカーができた」と感謝する一方、「サポーターに恩返ししないといけない責任感もあった」というプレッシャーになったのも事実だった。

 16日の決勝では、チェルシー(イングランド)対モンテレイ(メキシコ)の勝者と対戦する。「タイトルを取る可能性が現実的になった。タイトルを確実に取れるチャンスがある。それだけだ。我々は決勝に行く切符を手に入れた」。最低限であり、かつ最大の目的でもあった勝利。次は重圧からも解放され、コリンチャンスらしいサッカーで世界一の栄冠を目指す。

(取材・文 西山紘平)

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