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[クラブW杯]元鹿島ダニーロは05年リバプールに続いての“ベニテス撃ち”

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[12.16 クラブW杯決勝 コリンチャンス1-0チェルシー 横浜]

 日本開催だった05年大会にサンパウロの一員として出場し、決勝でラファエル・ベニテス監督(当時)が率いるリバプールを破って優勝を飾った元鹿島アントラーズのMFダニーロが、7年ぶり2度目の世界一に輝いた。相手はまたしてもベニテス率いるチェルシーだった。

「(日本で世界一になったことは)特別なこと。世界一は2回目だし、しかも今回はチェルシーというビッグクラブに勝てた。それが重要だった。心に残る勝利だ」

 穏やかな口調はJリーグ時代と一緒。けれども、プレーの切れやボールを持ち運ぶ際のパワフルさ、相手の間隙を突く攻撃は鹿島在籍時をしのいでいたと言って良いだろう。

「チーム全員が良いプレーをした。前半も良いプレーをしたし、後半はより集中していたから少ないチャンスをものにすることができたのだと思う」

 その言葉通りだったのは、0-0の膠着状態が続いていた後半24分。左サイドから中へ切れ込んで打ったダニーロのシュートはチェルシーDFに当たってぽわんと宙に浮き、ゴール前に棒立ちしてしまったDFを尻目に高く飛び上がったゲレーロが頭で押し込み、決勝点へとつながった。ダニーロは司令塔として多彩なパスを出しつつ、90分間を通じて迫力のあるプレーを見せ続けた。

 07年から3年間過ごした鹿島ではリーグ3連覇に貢献した。今回はコリンチャンスで世界一。「経験豊かな選手がうちのチームにはいる。だからチェルシーが相手でも怖じ気づくことはなかった」

 33歳のベテランは、ともに90分間ピッチに立った元鹿島のファビオ・サントスとも喜びを分かち合い、7年ぶりに南米にもたらしたタイトルに胸を張っていた。

(取材・文 矢内由美子)

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