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[MOM223]早稲田大FW榎本大希(4年)_指揮官の言葉を力に新エースが決勝弾

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.13 関東大学リーグ1部第2節 早稲田大2-1慶應義塾大 味フィ西]

「試合前に『自信を持っていけ』。去年から出ていた人たちに『ここにいるメンバーが去年も戦ってきたのだから、今年も自信を持って戦ってほしい』ということを言われて、聞いていて自分に向かって言われているのかなと。それはすごい自分の中でプラスになった」。1月の全日本大学選手権で優勝した早稲田大のFW榎本大希(4年=横浜FMユース)は、優勝メンバーたちに対する古賀聡監督からのゲキを自分自身に対してのものだと受け止めていた。

 順天堂大との開幕戦は0-1で敗戦。いきなり黒星をつけられたチームはこの第2節で必ずスタートを切らなければならなかった。伝統の早慶戦は互いに良さを出しきれていた訳ではない。ただ、拮抗したまま進んだ試合で決勝ゴールを決めたのは早大の新エース、榎本だった。後半14分、右サイドでMF近藤貴司が攻撃参加していたCB奥山政幸とワンツー。これでゴールライン際まで切れ込んだ近藤貴の折り返しを榎本が身体を投げ出すようにゴールへ押し込んで勝ち越した。

 全日本大学選手権ではスピードと力強さを兼ね備えた突破で相手を押し返し、貴重なゴールを演出するなどチームの優勝に大きく貢献した。「去年1年間やってきて、本当に気持ちを入れていったり、思いを背負って戦ったりした時に決められたり、力を発揮できたことは自信になっている。今年も苦しい状況で取れるだろうと自信を持ってやっています」と榎本。昨年も日本一の立て役者のひとりとなったが、今年は大宮入りしたFW富山貴光に代わるエースとして自身にプレッシャーをかけている。

「15ゴールくらいは決めたいと思っている。まずは1点決められて良かった。去年も1点目を取るまでに凄く時間がかかってしまった。これを機に取り続けられたらいい」。チーム全員が互いに刺激し合い、勝利を追求した結果が昨年度の日本一奪還だった。今年もその姿勢を貫くことに変わりはない。その点について、非常に強く意識している注目FW榎本は自身の役割を必ず果たして、チームの勝利、タイトル獲得に貢献する。

(取材・文 吉田太郎)
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