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[MOM261]立命館大MF垣根拓也(4年)_チーム救う主将の献身

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.27 関西学生リーグ1部後期第6節 立命館大1-1関西大 高槻市立萩谷総合運動公園]

 8戦ぶりの勝ち点をあげた立命館大。ここから残り5節、残留へ向け負けられない戦いが続く。その残留争いの渦中の中でチームを引っ張るのが主将のMF垣根拓也(4年=京都U-18)。「周りを良く見てしっかりとゲームをコントロールしてくれている」と松岡監督が信頼を寄せるボランチだ。

 この日の試合でもゲームをコントロールしつつ、指揮官が「泥臭く体を張ってボールを取れる」と評価する守備面でも貢献。また、攻撃面では裏に飛び出し、相手の背後を取ろうとするプレーも見せた。「相手の脅威になれるよう、運動量を増やしたり、相手より早く裏に走ってみたりだとか、そういうプレーをやるようにしている」と垣根。以前は足下でのプレーが多かったが「やっぱりそれだけでは相手の脅威にはなかなかなれなくて、相手から怖いと思われないので」と自身の課題を意識した結果がプレーに表れている。

 泥臭い守備や、中盤の底でゲームをコントロールする垣根のプレーは決して目立つわけではない。本人も「僕は見てる人からすれば目立つ選手じゃないと思う」と話す。ただ「地味なプレーが多いけど、球際でバチッと行ったり、チームが苦しい時に人より走ってポジション埋めたり、守備に徹してあげたりだとか、そこのところでみんなの助けになれるところが1番僕のプレーじゃないかなと自分で思っている」と自信をのぞかせるように、派手なプレーはなくともチームに欠かせない重要な役割を果たしている。加えて、チーム状況を冷静に見ながら90分間を走り抜く豊富な運動量も持ち味だ。

 プレーのみならず、主将としてチームをまとめてきた垣根だが「3回生以下が主導的にみんな動いてくれて、僕はちょっとずれたところを修正するぐらいの役割しかしてないのかなと思うので。僕がチームを1人で引っ張るというよりは、みんながしっかりやってくれているので。チームメイトに本当に感謝している」と口をついて出るのはチームメイトへの感謝の言葉。「残留に向けて目標もしっかり明確になったので。しっかりみんなが同じベクトルを向いてトレーニングして、週末って形で入れてる」とチーム状況には自信をのぞかせる。そんなチームのために、そして自分の将来の為にも残留は必須条件だ。4年生の垣根にとって個人的な目標はプロだが「やっぱりまずはチームを残留させないと自分らの将来もないなって話してるので」と今はチームの残留が最優先。また「来年2部ってなっちゃうと、後輩のプロを目指している子らにも将来を閉ざしてしまうような形になってしまうんので、それだけは絶対に避けたい」と共に戦っている後輩への思いもある。

「何が何でも残留して、最後は残留を決めてみんなで笑えたら」と垣根。残り5試合の中、まずは次節の関西国際大との直接対決での勝利を目指す。

(取材・文 北野裕子)
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