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号泣の福島ユナイテッド GK内藤「千葉とJ1で再戦したい」

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[12.15 天皇杯4回戦 千葉 5-0 福島ユナイテッド フクアリ]

 試合終了のホイッスルが鳴ると、福島ユナイテッドのGK内藤友康は、人目をはばからずに号泣した。2回戦でJ1昇格を決めたヴァンフォーレ甲府にPK戦の末に勝利すると、続く3回戦でも、J1のアルビレックス新潟に1-0で勝利。今大会、ここまで無失点に抑え快進撃を支えてきた守護神だったが、この試合では5失点を喫して、敗退が決まった。

「前半の最初にあった何本かのチャンスを決めていれば、違う展開になったかもしれません。でも、うまくいったのは最初だけだった。後半はやりたいようにやられてしまったから、JFLでも意識してやっていきたい」と、内藤は唇を噛んだ。

 試合後に涙の理由を問われた内藤は「今季は必ずJFLに昇格するという中で、昇格を目指してキャプテンをやってきて、その中で結果が出た。試合後にはシーズンが終わったということで、荷が下りました。緊張感が解けたことで、涙が出ましたね。辛いこともありましたが、良いシーズンにできたと思います」と、振り返った。

 昨季は震災の影響もあり、クラブは存続の危機に立たされた。その危機を乗り越え、JFL昇格、そして天皇杯16強入りという結果を残したことに万感の思いがあっても無理はない。感極まった内藤だったが、同時に「ここがゴールではない」と言葉を続けた。

「僕たちのゴールはJFLではありませんし、次はJ2に昇格したい。そして、また千葉と…できれば、J1の舞台で再戦できるように、上を目指していきたいです」

 大会を盛り上げたチャレンジャーは、次の挑戦に向けて、気持ちを新たにした。

(取材・文 河合拓)

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