beacon

[MOM622]三浦学苑MF若林大輝(3年)_準決勝で仲間にもたらした2度の歓喜

このエントリーをはてなブックマークに追加

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.3 全国高校総体準決勝 立正大淞南1-1(PK4-5) 三浦学苑 松本平広域公園芝生グラウンド]

 貴重な同点ヘッドと5人目として臨んだPK戦での勝利を決めるキック。MF若林大輝(3年)がこの日、最も三浦学苑を歓喜させた男だった。

 まずは0-1で迎えた後半9分だ。MF栗原奨吾(3年)の左FKを「自分の特長はヘディング。あのゴールは当てるだけだった」という若林が頭でゴールへと押し込む。栗原も蹴った瞬間に「入ったなと思った」というほど信頼されている若林の「頭」。身長170cmと決して長身ではないが、「気持ちでは負けたくない」と長身DF相手にも怯まずに体をぶつけて競り勝つMFがチームに同点ゴールをもたらした。

 そしてPK戦。4-4で決めれば決勝進出という重要な場面で登場すると、その表情は明らかに強張っていたが、自分を信じて右足を振りぬく。その一撃はGKの手を弾くと、そのままゴールラインを越える“決勝ゴール”となった。ホッとした表情でやや仲間たちよりも遅れて応援席へと走り出した若林は「(決勝進出は)嬉しいですけれど、チームのみんなが頑張ってくれて、みんなで勝ち取った決勝だと思っている。決勝でも三浦のサッカーをするだけ。応援も頑張ってくれている。優勝して笑顔で神奈川に帰りたい」と力を込めた。

 アンカーのポジションで見せるその正確な技術で中盤を落ち着かせ、守備能力も高さも武器。決勝でも自分ひとりだけでなく、チーム全員とともに戦い、再び皆で喜びを爆発させる。

[写真]同点ゴールを喜ぶ若林(右)
(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 吉田太郎)

▼関連リンク
【特設ページ】全国高校総体2012

TOP