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[MOM623]横浜FMユースFW伊東海征(3年)_2発!持ってよし、受けてよしのストライカー

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.3 日本クラブユース選手権(U-18)大会準決勝 京都U-18 2-3横浜FMユース]

 ストライカーの真骨頂だった。自ら切り込んで一発、味方のパスに反応してもう一発。持ってよし、受けてよしのFW伊東海征が2ゴールの活躍で横浜F・マリノスユースを決勝へ導いた。1点目は9分に敵陣左でパスを受けると、ドリブルで鋭くカットインを決めて左足シュートでゴールネットを揺らした。2点目は京都サンガF.C.U-18に逆転を許した後の同点弾。DF福田圭佑が右サイドの深い位置からゴール前へ送ったボールを受けると、細かいタッチでコントロールして右足で押し込んだ。

 伊東は「1本目は(MF汰木)康也から良いボールが来た。その前にも良いパスをもらっていたのにクロスバーに当ててしまっていたので、次に来たら自分で決めようと思っていた。中でパスを呼ぶ声も聞こえたけど、自分で点を取りたいという気持ちだった。2点目も自分が取らなければいけないと思っていた。ドリブルをしても相手に取られる気はしなかったし、ゴール前に入っていけばいけると思った」とゴールへの欲求と嗅覚を生かしたゴールを振り返った。松橋力蔵監督は「ストライカーとして点を取りたいという欲求が強いこの大会に入ってから自分の良さを出せている。ドリブルで仕掛けることができるし、最後の3分の1でのアイデアを持っている選手」と、この点取り屋に高い評価を与えた。

 次の舞台は、柏レイソルU-18との決勝戦。伊東は自身の進化の証明に挑む。「サイドに開いてパスをもらって、自分で切り込んでいく形は好き。でも、それだとゴールまでが遠い。だから、今はゴール前でパスを受けることを意識している。あとは、仲間が良いパスを出してくれるし、オレがミスをしても仲間が『次、もう1回チャンスあるぞ。お前の動きを見ているぞ』と言ってくれるのが励みになっている。2年前の準決勝、ここ(三ツ沢)で後半に出場させてもらったけど、東京ヴェルディユースの守備が強くて何もさせてもらえずに負けて悔しい思いをした。今度は同じ場所でも真逆の展開で、オレたちがゲームを支配して勝ってみんなで喜びたい。あと2点取れば得点王。FWなので、そこはこだわりたい」

 仲間と鍛錬に励んだユースでの進化を示し、他人の舞台でしかなかった決勝の場を独壇場に変える。有言実行の先には、待ち望んだタイトルが待っている。

(取材・文 平野貴也)

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