[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.27 全国高校選手権千葉県予選決勝T2回戦 幕張総合1-5習志野 スポレク]

　目標は全国2冠だ。全国復帰を目指す名門・習志野の守護神、GK佐々木祐紀(3年)は昨年の山口国体で千葉県選抜の全国制覇に貢献。身長は180cmほどと大型ではないが、それでも抜群のシュートストップとビルドアップ能力の高さでチームを勝利へと導いている。

　この日は押し込まれている時間帯でビッグセーブを連発。「国体で全国制覇を成し遂げたことで責任感を学んだ。自分が止めれば負けない。集中して臨んだ」というGKは、後半27分に1対1となった相手アタッカーとの距離を詰めてブロック。次のシュートへの対応も速く、再三決定機をつくってくる幕張総合にゴールを許さない。ロスタイムにPAやや外側の位置からFKをねじ込まれたことを悔やんでいたが、相手の勢いを止めた守護神の貢献度は非常に大きかった。

　激戦区・千葉を代表するGKの目標は国体に続く全国制覇だ。「全国制覇を目標にしてやっている。我慢強さが身についたと思っているし、どこにも負けずに勝ち進みたい。チームの雰囲気もいいし、一丸となって戦っていく」と誓う。国体ではチームでただ一人全国優勝を経験。今度はチームで日本一の喜びを味わうつもりだ。

　憧れはロンドン五輪で日本代表のゴールを守ったGK権田修一(F東京)だ。「FC東京のジュニアユース時代から見させてもらっている。ビルドアップもいいし、最後絶対に止めてくれる。自分もあのようなGKになりたい」。全国進出を懸けた大一番となる3回戦の流通経済大柏戦(10月27日)では日本を44年ぶりとなる五輪ベスト4へ導いた権田のようにチームを救うセーブを見せる。
　
(取材・文　吉田太郎)

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