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[MOM674]桐光学園GK長津大裕(2年)_メンタル成長の守護神、1-0勝利の立て役者に

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.4 全国高校選手権神奈川県大会準決勝 桐光学園1-0日大藤沢 等々力]

 V候補筆頭を2年生守護神が救った。桐光学園GK長津大裕(2年)は後半12分に日大藤沢MF廣瀬圭にゴール至近距離から放たれた決定的な一撃をビッグセーブ。その他シュートにまで持ち込まれる場面があったが、安定したセービングで阻み続けて1-0勝利の立て役者となった。この日チームについて非常に厳しい評価をしていた佐熊裕和監督もその守護神については「頑張ったと思う。プリンスリーグでは途中で代わったり、というのがあったが変わったと思う」と成長を認めていた。

 長津は「いつも湯田(哲生)コーチのもっと速いシュートを受けているので。準備はしていました。(後半12分のシーンは)ディフェンス陣があまり安定していなかったので来るかなと予測していたらちょうど来て。止められて良かったです。1対1は止められるようにと練習してきたし、湯田さんからも言われていたので、練習の成果が出てよかったです」と納得の表情。1点を守りきっての勝利に「本当にホッとしています。1失点して勝つよりもゼロの方が嬉しさは全然違います」と喜んでいた。

 メンタル面の成長によって、プレーに自信がみなぎっている。「メンタルは凄い課題でした。メンタル術の本を先輩から貸してもらって。貸してもらう前までは試合で凄く焦っていたり、ミスしたらそこから崩れちゃったりしていた。自分のミスで終わっちゃったりしたらどうしようとか前までは思っていたんですけど、本読んでそんなことを思うより『今はいい成長の時だ』と思うとか『今、楽しんでやるしかない』とか口ずさむだけで変わる、って書いてあったんで、それをやるようにしたら自然と緊張せずにできるようになりました。技術よりは最後はメンタルだと思っている」。

 横浜FMの下部組織出身。ユースチームに昇格することが出来ず、「(選手権で)全国行くなら桐光しかないと思ってきた」と名門への進学を決めた。チームの目標は全国制覇。そのためにこれからも貢献するだけだ。「浮かれないで、しっかり反省する所は反省して評価するところは自分で評価する。決勝は緊張しますけど、楽しく、ミスを怖れずにやっていきたいです」。精神面で変わった2年生守護神がまずはチームを全国舞台へ導く。

(取材・文 吉田太郎)
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