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[MOM675]座間FW東剣大(2年)_3年生の思い背負って戦う2年生10番が3戦連発!

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.4 全国高校選手権神奈川県大会準決勝 座間2-1向上 等々力]

「スーパーゴールだ!」。前半7分、背番号10の左足シュートが決まった瞬間、座間のベンチ、ベンチ外で見守るスタッフたちは一斉に湧き上がった。FW東剣大(2年)は左サイドでDFをかわすと「得意な形ではなかったです。滅多に蹴らないですね。むしろ、蹴らないというくらいあのコースは練習していないです」という左45度の位置から左足を振りぬく。この一撃がゴール右隅へ突き刺さると東は「真っ白です。何も見えなかったです」というほどの興奮の中、チームメートの祝福を受けた。

「この舞台で(あのシュートを)出せたのは良かった。この舞台に立つことも自分にとっては初めての経験。あのシュートでも初めてですね」と微笑んだ10番。パンチのある左足での鮮烈弾に加えて前線での攻防戦でも奮闘した。向上の強力CB星野圭祐主将相手にも怯まず。ボールを収めると、力強いドリブルでも相手の脅威となった。内田雅之監督も積極的な仕掛けと左足キックについて評価。東は「どのゴールも嬉しいですし、このゴールが特別という訳ではないですけど、自分のゴールで勝てたということが一番です」と何より勝利を喜んでいた。

 3試合連発。2年生の10番は大きな責任感を持って戦っている。「(3戦連発の)自信というよりも思いがある。勝ちたいじゃダメ。3年生にとっては最後なので、勝たなければダメなので自信というより責任の方が自分にとっては重いです。出られない3年生の思いも10番が一番背負っていると思っている。自分が毎試合得点することで出られない3年生への恩返しではないですけれど、日頃お世話になっているので返していきたい」

 憧れは座間OBのG大阪FW佐藤晃大。今季J1で11ゴールを決めた先輩のように、チームを勇気づけ、そして自分は全国舞台に立つ。「(決勝は)去年、このスタジアムで、負けた桐光学園が相手。去年負けた先輩や、今出られない3年生のためにも、座間高校のためにも応援してくれる人のためにも自分が点取って全国へ導けたらいい。自分たちの目標は全国制覇なのでしっかりと勝って全国へ出場したいです」。注目の2年生ストライカーが全国への道を切り拓く。

(取材・文 吉田太郎)
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