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[MOM680]野洲FW玉置裕大(3年)_大一番でチーム救う3発

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.10 全国高校選手権滋賀県大会準決勝 草津東2-3野洲 皇子山]

 今夏からFW起用されている玉置裕大(3年)がライバル対決で圧巻の3発。野洲を救った。

「今までは両サイドばかり点を獲ってボクは全然獲れていなかった。点は獲りたいと思っていたけれど、まさか獲れるとは思っていなかった」。本人も驚いていたが、山本佳司監督が「きょうは彼がキレキレで、みんな良かったですけどマン・オブ・ザ・マッチという意味では彼が良かったのではないですか」と絶賛したように、ドリブルでの仕掛け、そして正確なシュートで逆転劇をもたらした。

 まずは0-1の前半38分、DF大本祐槻からのラストパスを右足でゴールへ流しこむと、再び勝ち越された後の後半10分には「負けていたんでこのままでは終われない」と右サイドから強引に切れ込むとパスを警戒するDFをあざ笑うように狭いバイタルエリアをドリブルで突き進み、そのまま左足を振りぬいて同点ゴールをねじ込んだ。

 玉置の勢いは衰えない。さらに後半13分、右サイドを縦にえぐったFW武田侑也のラストパスにDFを振りきって反応すると、右足ダイレクトでゴールへと押し込んでハットトリックを達成した。「武田クンがいいクロスを上げてくれたので、あとは当てて流しこむだけだった」と玉置。本人はパスがブレていたことなど得点シーン以外の部分について満足していなかったが、それでもライバル・草津東を撃破する殊勲の3得点だった。

 今夏までのポジションはボランチ。それがパスセンスの高さを評価されて3トップの中央で起用されるようになった。指揮官は「彼が起点となることで攻撃のバリエーションが増える」と説明。「ゴール前で敵が来てもあまり慌てないところとか。何人来てもそういうプレーが出来るのを見てもらいたい」と語る玉置の存在によって、野洲はより攻撃的なサッカーを実現させている。目標は全国。「最後の大会なので今までやってきたことを全部出す。それができたら勝てると思っている。きょうもまだ課題とかいっぱいあった。それを今週の練習でやって、1試合でも多く野洲のサッカーをできればと思います」。決勝でもその攻撃力で野洲に白星をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
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