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[MOM696]桐光学園DF大田隼輔(3年)_本人不満も攻守で脅威の存在に

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
高円宮杯U-18サッカーリーグ2012プレミアリーグ参入戦
[12.17 プレミアリーグ参入戦 北海道大谷室蘭高1-1(PK14-15)桐光学園高 味フィ西]

 右サイドを驚異的な運動量で駆け抜けて攻撃を活性化し、その守備範囲の広さと危険察知能力の高さがチームを救った。特に後半は体力的に苦しい時間帯にグイッグイッと前方のスペースを突いて攻撃陣を後押しした。10分には絶妙なアーリークロスをゴール前へ放り込み、距離のあるロングスローでもチャンスをつくり出す。そして諸石健太、小松勇樹の両CBらと見せた堅守は後半相手に1本のシュートも放たせなかったほど。桐光学園高の右SB大田隼輔(3年)は抜け出そうとする相手の前に身体をねじ込み、スピード勝負にも難なく対応し、中央を打開されそうになっても判断良くカバーしてボールをクリアするなど、110分間相手にとって困難なプレーヤーでい続けた。
 
 攻撃陣を引っ張ったMF橋本裕貴や両CBらとともに高いパフォーマンスを見せたゲーム主将だったが、それでも本人は試合後、自身に対する不甲斐なさに唇を噛み締めていた。「ファーストプレーでやっちゃいけないことをやって、ズルズルと引きずってしまったのが前半だった。あれだけのプレーをしてしまった。その時点でピッチに立つ資格がないくらいなことだったので、応援してくれるみんなにも申し訳なかった」と首を振る。ボールを奪って前方のパスコースを探さないといけないところで、簡単に後ろへ下げてしまった。これが原因で前半チームは後ろ向きになり、前へ出ることができなかったのだと説明する。チームはこのファーストプレーの直後に失点。責任を感じていた。

「前半の途中から若干サイドハーフ、FWとの連係はできていたけれど、それを90分間続けていかなければボクの運動量も活かせない。きょうの課題としてはファーストポジションが悪くて相手のSHとノッキングしてしまい、自ら自分の首を締めていた。満足できる内容ではないです」と最後まで反省の弁が口を突いた。それでもPK戦で2本のシュートを決めるなど勝利に貢献した大田は12月30日開幕の高校選手権で注目SBのひとり。「きょうの課題だったり、ディフェンスもしっかり修正して、前半から後半最後まで自分の満足するプレーをしたいと思う」と勝利の立て役者は全国大会での巻き返しを誓っていた。

(取材・文 吉田太郎)
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