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[MOM707]鹿児島城西FW加治佐楓河(2年)_重みある2ゴール!!

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[ 高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.31 全国高校選手権1回戦 鹿島学園3-4鹿児島城西 駒場]

 1、2年生が多い鹿児島城西(鹿児島)が難敵・鹿島学園(茨城)を退けられたのは、FW加治佐楓河(2年)によるところが大きい。前半8分には相手GKの裏をかくような距離のあるループシュートを決め、早々にチームを初戦の重圧から解き放った。

 2-2で折り返した後半、劣勢に立たされつつあるチームを救ったのも加治佐だ。サイドからのボールを足元で受けて貴重な勝ち越しゴールとなるシュートを決めた。両ゴールとも、個の判断と技術が目立つものだった。この加治佐、決して本調子とはいえない。「県予選2~3回戦あたりで痛めた」(小久保悟・鹿児島城西監督)という背中がまだ完治していないのだ。この日も味方が4ゴール目を奪う直前、相手DFと競り合った際に同じ個所を痛め途中交代。自力では起き上れず、担架で運ばれた。

 今後の試合出場の可否が不安視されるところだが、同じFW向高怜(2年)との2年生コンビは息がピタリとあっている。チームは県予選決勝以来、打ち合いの連続になっている。決してチームカラーに沿ったものではないというが、それでも勝っているのはFWがきっちりと仕事をしているからにほかならない。チームは県予選決勝、そして今日の試合だけで8失点。逆に得点は10。うち6点を加治佐と向高が挙げている(ともに3ゴールずつ)。

「今日はセカンドボールを拾うために加治佐を1.5~2列目に下げた。2トップは攻撃時は縦の関係にし、守備時はフラットにしていました。加治佐は背中の痛みもあって調子を落としていたが、決めるところはキチンと決める。本番に強い子です」と小久保監督からの信頼も厚い。フレッシュなチームだけに勢いに乗ると止まらない。その急先鋒として、個の力でゴールを奪える加治佐の存在は、この先対戦する相手には脅威となるだろう。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文/伊藤亮)

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