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[MOM813]富山一MF大塚翔(3年)_指揮官を父に持つ主将、渾身PKで決勝点

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
平成25年度全国高校総体
「2013 未来をつなぐ 北部九州総体」サッカー競技(福岡)

[8.2 全国高校総体2回戦 富山一1-0大分西 西南学院大学田尻グリーンフィールド]

「自分に蹴らせて頂いて、しっかり決められたということは、チームのためにできたかなと思います」。富山一は主将の11年U-16日本代表MF大塚翔(3年)の渾身のPKで16強進出を決めた。後半21分、富山一は交代出場のMF西村拓真(2年)が右サイドから仕掛けてPKを獲得。これを10番・大塚が「GK最後まで見て蹴ろうと思いました」と右足で冷静にゴールへ流し込むと、紫色のユニフォームが歓喜に舞った。

 大塚は富山県大会5試合で10得点。チャンスメーカー役として、フィニッシャー役としてもその両足にかかる期待は大きい。「ミドルシュートとか狙って、スルーパスを出して、ゲームも作って……。でも、それだけチームから信頼を受けているのでやらないといけない」。プレッシャーはあるが、期待に応えるために前だけを向いて取り組んでいく決意だ。この日は「積極性がちょっと足りなかったかなと思います。もっとできた」と反省の思いの方が大きかったが、それでも高い位置でボールを受けつつ、精度の高いパスを配球。後半終了間際にスルーパスで決定機を演出するなどビッグチャンスにも絡んだ。そしてPKでの決勝点。プレーには納得していなかったが、主将としてチームを引っ張り、2回戦突破に貢献した。

 父・大塚一朗監督との「父子鷹」にも注目が集まる大塚は「やりにくい部分もあるんですけど、そんなの言っていられないです」。チームメートの推薦によって主将に選出されたことで周りからの目がより集中するようになった。それだけに周りを認めさせるプレーをし、結果を残さなければならないという強い意志で毎日に取り組んでいる。父と同じチームでともに戦うのもあと半年。この日、試合後に指揮官とハイタッチで勝利を喜び合った大塚は、また次の試合で誰よりも貪欲に勝利を目指して結果を残す。

(取材・文 吉田太郎)
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