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[MOM817]市立船橋MF室伏航(3年)_「誰かが決めて勝つんじゃなくて、自分が」の意志で2発!

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
平成25年度全国高校総体
「2013 未来をつなぐ 北部九州総体」サッカー競技(福岡)

[8.3 全国高校総体3回戦 市立船橋 4-2 九州国際大付 東平尾公園博多の森陸上競技場] 

「誰かが決めて勝つんじゃなくて、自分が決めて勝つと思っていた」。後半開始から出場したMF室伏航(3年)が2得点で自らに課していたノルマをクリアした。前日の初戦で思うよなパフォーマンスができなかったという室伏はこの日、ベンチスタート。プリンスリーグ関東や千葉県予選では司令塔として決定的なラストパスを通し、ゴールをもたらしてきたが、この日は「自分が決める」という決意とともにプレーしていた。

 1-1の後半4分、左中間でFW石田雅俊からのパスを受けると、室伏はミドルレンジから迷わず右足を振りぬく。「パスが来たらどんどんシュートを打ってやろうと思っていました。公式戦でミドルシュートを決めたのは初めてくらい。良かったです。ちょっとコース甘かったかなと思いますけど」という一撃はGKが反応したが、手に弾かれても勢いは衰えずゴールヘ突き刺さった。

 スタンドへ向けて走りだした背番号8は「ちょっと笑わせようと思って」と祝福の声の中でターン。これで乗った室伏はさらに10分にも左中間へ流れてきたボールをゴールヘ押し込んで2点目を奪った。ゴールへの強い意識は個人のためだけじゃなく、チームの勝利と日本一のため。今年の市立船橋は県大会準決勝で4ゴールを決めるなど大半のゴールを世代屈指のFW石田が決めてきた。ただ今後も石田への厳しいマークが予想される。それだけに「プリンスとかほとんどマサ(石田)に出して、決めて勝っているという感じだと思うんですけど、マサじゃなくても、どこからでも、誰でも、自分でも決められるようにならないといけないと思う。そうしたらマサのマークも開くと思う」という思いがあった。この日の2発によって、相手のマークを自分にもより引き付けることができそうだ。

 自身のプレーについては反省点の方が多かった。「今まではシュートがダメだったんですけど、他のプレーがふつうに崩しとかができていた部分があった。でもきょうはシュートは良かったんですけど、自分のところからゲームをつくれなかったので、そこは納得していない」。チームから期待されている部分にしっかりと応えながら自分でゴールも奪い、「目指しているのは優勝。一戦一戦やっていく」という目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)
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