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15戦無敗も“また”追いつかれドロー、俊輔「負けないと分からない」

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[8.18 J1第22節 横浜FM2-2川崎F 日産ス]

 勝てなかったのか、負けなかったのか。横浜F・マリノスは前半にFWマルキーニョスの2得点で2-0とリードしながら後半に2失点。2-2のドローで勝ち点3は逃したものの、15試合連続負けなしとなった。ただ、その内訳は8勝7分。勝ち切れない試合が目立つ。

 負け数は仙台と並んでリーグ最少の3敗だが、引き分けはリーグ最多の11。そのうち0-0のスコアレスドローが5回で、開幕戦の柏戦は後半ロスタイムに追いついてのドローだったが、残り5回はすべて追いつかれての引き分けだ。首位・広島とは勝ち点8差の5位につけているが、何試合かでも逃げ切れていれば、状況はまた違っただろう。

「負けないと分からないんじゃないかな」。勝ち切るために必要なことは何か。そう聞かれたMF中村俊輔は厳しい表情で言った。「普通、あとから入ってきた選手に助けてもらわないといけないのに、(先発で出ている選手より)もっと疲れている感じがある」。逃げ切るため、あるいは点を取るために投入される交代選手にそう苦言を呈す。

 ただ、悪い兆しばかりではない。「(試合後の控室は)今日も負けたようなムードだった。引き分けでも、負けたような雰囲気でみんなが話し合えるから(連続無敗記録が)続いていると思う」と言う。「負けたときの雰囲気も大事だけど、引き分けでも負けたときの雰囲気がある。それがまだ負けていない粘り強さにもつながっていると思う」。勝ちを落としても、それを引きずることなく、反省して次に切り替える。綱渡りではあるが、4月21日の磐田戦(0-1)を最後にリーグ戦では約4か月間負けていないことも確かだ。

(取材・文 西山紘平)

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