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ドゥトラのハットトリックなどで、鹿島が5-1とF東京を一蹴

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[10.6 J1第28節 鹿島5-1F東京 カシマ]

 J1は6日に第28節を各地で開催し、カシマサッカースタジアムでは、鹿島アントラーズFC東京と対戦した。前半18分にMFドゥトラのゴールで先制した鹿島は、同38分にもMF柴崎岳がJリーグ初ゴールを決める。後半も試合巧者ぶりを見せる鹿島は、24分にもMF遠藤康が追加点を挙げると、その1分後にもドゥトラが決めて4-0と一方的な点差をつける。その後、F東京に1点を返されたが、ドゥトラが自身3点目のゴールを決め、5-1で4試合ぶりの勝利を飾った。

 鹿島は前節のG大阪戦(1-1)でスタメン出場したMF本田拓也をベンチに置き、MF遠藤康が5試合ぶりに先発メンバーに入った。一方のF東京は前節の磐田戦(2-1)から3選手を変更している。前節途中出場したDFチャン・ヒョンスとFW渡邊千真、そしてMF羽生直剛がスタメンに名を連ねている。
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 立ち上がりは互いにチャンスをつくる互角の展開となるが、先にゴールを決めたのはホームの鹿島だった。前半18分、右サイドから柴崎がゴール前に入れたボールをGK権田修一が弾く。PA内にこぼれたボールをドゥトラが拾って、シュートを決めて先制する。1点をリードした鹿島は、ゴール前に固い守備ブロックを築き、F東京に高い位置までボールを運ばせない。逆にシンプルなつなぎから、しっかりとフィニッシュまで持ち込んだ。

 流れを変えたいF東京のポポヴィッチ監督は、前半35分にMF羽生直剛を下げて、温存していたMF米本拓司をピッチに送り出す。しかし、流れは変わらず、鹿島に追加点を許してしまう。

 前半38分、FW大迫勇也がドリブルでボールを持ち上がると、柴崎にパス。柴崎は右SB西大伍とパスを交換する。PA内でリターンボールを受けた柴崎は、左サイドネットにシュートを決めて、鹿島が点差を広げた。前半終了間際には、F東京もFWルーカス、MF石川直宏らが、PA外からゴールを狙ってきたがGK曽ヶ端準がしっかりと枠外にボールを弾き、得点を許さずに前半を折り返す。

 後半、F東京は最初のプレーで右SB徳永悠平のクロスから、ルーカスがヘディングシュートを打つ。ここから反撃に出るかと思われたが、自分たちのミスからボールを失い、逆にピンチを迎える。後半6分にはパスコースがなくなり詰まったDF高橋秀人が大迫にボールを奪われ、シュートに持ち込まれる。さらに同9分にもDFチャン・ヒョンスのパスミスから速攻を受けたが、大迫のシュートはGK権田が凌いだ。

 後半12分にF東京は渡邊を下げて、2試合連続ゴール中のFWエジミウソンを起用する。さらに同18分には最後の交代枠でチャン・ヒョンスを下げて、こちらも前節ゴールを挙げたMFヴチチェヴィッチを起用し、布陣を3-4-1-2に変更した。同22分にはエジミウソンとルーカスが、ワンツーの連続からチャンスをつくろうとするが、DF青木剛が好守備を見せて、フィニッシュは打てなかった。

 後半24分には、久しぶりに敵陣までボールを運んだ鹿島が、勝利を決定付けるゴールを決める。MFレナトからパスを受けた遠藤が、GK権田との1対1を確実に決めて、3-0とリードを広げる。さらに、その1分後にも大迫がDFを3人引き付けて、ゴール正面でフリーになったドゥトラにパス。これをドゥトラが確実に決めて、4-0と点差を広げた。

 後半34分、鹿島は1トップの大迫をベンチに下げて、FW興梠慎三を送り出す。その直、右サイドからのクロスを興梠がフリーで合わせたが、シュートはGK権田にブロックされた。さらに鹿島は同35分にDF新井場徹を下げて、DF昌子源をピッチに送り出した。

 F東京も後半38分にショートCKからエジミウソンのシュート性のボールに合わせた高橋が1点を返す。だが反撃もここまで。

 同41分にレナトに代えてMF本山雅志を起用した鹿島は、高い位置でボールを奪うとドゥトラが豪快なシュートを決めてハットトリックを達成する。このまま5-1で試合は終了。今季J1に昇格し、2年ぶりにカシマサッカースタジアムに戻って来たF東京を、鹿島が圧倒した。

(取材・文 河合拓)

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