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プロ6年目のJ1デビュー戦、清水MF内田が「出来すぎくらいの」同点FK!

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[3.2 J1第1節 大宮2-2清水 NACK]

 愛媛FCから清水エスパルスに完全移籍で加入したMF内田健太が、得意の左足FKで勝ち点1をもたらした。この日がJ1デビュー戦となった内田は0-2の後半25分、左SB吉田豊に代わって左サイドに入ると、1点差として迎えた後半39分に同点FKを決める。「中に強い選手がたくさんいる」と右サイドからゴール方向へ鋭いボールを入れると、ゴール前へ飛び込んだ清水・大宮両選手の頭の先を抜けたボールはGKの逆をついてそのままゴール左へと吸い込まれた。
 
 ゴールを確認した瞬間、ベンチへ向けて走り出した内田はアフシン・ゴトビ監督と歓喜の抱擁。「プロ生活で監督とあんなに抱き合って喜び合うことはなかった」と苦笑いした内田だったが、「点取って興奮するタイプなので、どうなったか覚えていないですけど、良かったです。振り返ったら監督が目の前にいたので。そのまま走ってました。出来すぎくらいの本当にいいインパクトだったので、これからどんどん(サポーターや監督の)評価を上げていきたいです」と言い切った。
 
 広島ユース、広島出身の23歳には「広島を見返したい」という思いがある。広島トップチーム昇格2年目の09年に愛媛へ期限付き移籍し、12年シーズンまで愛媛でプレーした。ユース時代から相手の脅威となっていた爆発的な左足を駆使して愛媛でコンスタントに活躍し、U-20日本代表に選出されるなど評価も得たが、広島に戻ることはかなわなかった。「(広島で)ボールの回し方、サッカーの考え方が変わった」と話す一方で「成長した姿を見せてやりたいし、広島に居れなくなった立場なので絶対に見返してやるという思いが強いですね。レンタルで出されて、そのまま帰れずに。広島には思い入れもあるんですけど、見返してやろうという気持ちの方が大きいですし、モチベーションになっています」と力を込める。

 今年は待望のJ1でのプレー。ついに広島とJ1で戦うチャンスを得ることができた。そしてJ1デビュー戦で「自分の持ち味でもありますし、清水での初ゴールをFKで取れたということは、素直に嬉しいです」と喜ぶ初ゴール。早速、第4節には広島との対戦が待っている。それまでにより清水での信頼を高めて、待ち望んでいた広島との「古巣対決」に臨む。

(取材・文 吉田太郎)

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