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古巣との試合を振り返るF東京FW渡邊とMF長谷川アーリア

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[3.30 J1第4節 横浜FM3-2F東京 日産ス]

 昨シーズン、横浜F・マリノスからFC東京に加入したFW渡邉千真とMF長谷川アーリアジャスールにとって、借りを返す一戦だった。昨年、初めて日産スタジアムで対戦したときは、思うようなプレーができないまま、チームも0-1で敗れた。約1年ぶりの日産スタジアムで、長谷川はボランチの位置でスタメン出場し、攻守に奮闘した。渡邉も後半37分には、試合を振り出しに戻す得点を挙げている。

 両選手ともに、前回とは違うパフォーマンスを見せることができたが、結果はまたも1点差での敗北。渡邉が「最低限、勝ち点1を取らないといけない試合だった」と唇を噛めば、長谷川も「試合に負けたら意味がない」と同調した。

 長谷川が悔やんだのは、同点に追いついてからの試合運びだ。「2-2になってからも、勢いがそのままで3失点目を喫してしまったので、もう少し落ち着きをもたらすプレーを考えれば良かった。みんな勝ちに行こうという気持ちも強かったけど、落ち着いてやれる経験があれば、勝ち点1を拾えて、先につながったと思う。そういう意味では、もっとみんなで考えてやらないといけないし、逆に言えば、4節で気付くことができて良かった。みんな負けて、相当悔しい想いをしたから、これを次につなげないといけない」。

 反省の弁を口にした両選手だったが、横浜FMの選手たちは、ピッチ上で彼らの成長を肌で感じ取っていた。DF栗原勇蔵は渡邉について「厄介な、嫌な選手になっていた」と、印象を語る。「いる場所とか、反応とか、動き出しも良くなっていた。前だったら諦めているところでも、すごく来たりもした。厄介な相手というか、嫌な選手になっていたので、次にやるときはもっと上手く抑えたい」と警戒心を強めた。

 新天地で主力に定着した2選手は、古巣対戦で得た教訓を今後のリーグ戦、そして更なる成長へとつなげていくはずだ。
(取材・文 河合拓)

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