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6戦未勝利の川崎Fにブーイング…風間監督「進退は僕が決めることではない」

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[4.13 J1第6節 横浜FM2-1川崎F 日産ス]

 トンネルから抜け出せない。川崎フロンターレは横浜FMとの神奈川ダービーに敗れ、開幕から6戦未勝利(3分3敗)。試合後はついにゴール裏のサポーターから大きなブーイングも飛んだ。

 試合後の記者会見。「進退問題も出てくるのではないか?」と問われた風間八宏監督は「僕の仕事は選手とともに前を向いてやっていくこと。進退は僕が決めることではない」と淡々と語った。昨季、J2に降格したG大阪も第6節で初勝利を挙げていた。MF中村憲剛は「降格? そういうことを言われてもしょうがない。でも、自分たちは毎試合、勝利を目指してトライしていくだけ。やり続けるしかない」と言葉を絞り出した。

 この日はわずかシュート6本。前半は中村の直接FK1本に終わった。横浜FMのコンパクトな守備の前にパスサッカーはプレッシャーの網に引っかかり、効果的な攻撃を繰り出せなかった。中村は「1回、2回取られると、受けに入ってしまう。ビルドアップがうまくできれば、もっと前にいける。相手が前から来たときに、はがしていかないと。それをしなかったのと、できなかったのが半々。だれかが顔を出してパスコースをつくらないといけない」と反省する。

 対照的に開幕6連勝を飾った横浜FMだが、昨季は開幕7戦未勝利(4分3敗)と出遅れ、やはり樋口靖洋監督の進退問題に発展した。しかし、その後、立て直し、最終的には4位でフィニッシュ。そして今季の開幕6連勝へとつなげている。川崎Fとしても、すべてに悲観的になる必要はないかもしれないが、怖いのは結果が出ないことによる自信喪失という悪循環。MF山本真希は「勝てていないので、安全なところにパスを出したり、一人ひとりの良さが出てない部分もあると思う」と認める。

 6試合で9得点はリーグ4位タイの数字。一方で13失点はリーグワーストタイだ。この日もセットプレーで2失点。山本は「毎試合、1点は取れている。無失点で抑えることが大事」と課題を挙げる。何よりも欲しいのは勝利。DF田中裕介は「きっかけ一つで変わると思うし、一つ勝てば上に行けると思う。まず1勝。練習から引き締めていきたい。今日もまったく歯が立たなかったとは思わない。前を向いていきたい」と力を込めていた。

(取材・文 西山紘平)

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