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ダービー勝利の大宮MF青木「今日の勝利は自信になる」

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[4.20 J1第7節 大宮1-0浦和 NACK]

 勝利の瞬間も、統制がとれていた。試合終了のホイッスルが鳴ると、大宮アルディージャの選手たちは、いっせいに両手を天に突き上げた。前半ロスタイムにFWズラタンが挙げた虎の子の1点を守り抜き、同じ『さいたま』をホームチームとする宿敵の浦和レッズとの無敗対決を制した。MF青木拓矢は「チームが一丸となりましたからね」と、笑顔で振り返った。

 浦和に決定的な場面をほとんどつくらせない、完勝と言える内容だった。ピッチに立っていた青木も、ボールを持たれる展開の中でも、勝利を疑わなかったと振り返る。「行けるという感じはありましたね。めちゃくちゃ怖い感じもなかったし、問題なかったと思います」と言い「シーズンが開幕したばかりのときは、最後の最後にやられることがありましたが、今は全部跳ね返すことができているので、良いことだと思います」と、ダービーの勝利で自信を深めたようだった。

 試合中の修正が利いた。ボランチが最終ラインの位置まで下がってのボール回しを見せる浦和に対し、対策は練っていた。それでも、試合の立ち上がりはマークのつかみ方が曖昧になったと明かす。ベンチにいるベルデニック監督からの「もっと(浦和の)ボランチをつかみに行け!」という指示を受けて、守備の形が確認でき、浦和を自分たちの守備の形にハメることができたという。

 1点を挙げて後半に入ると、さらに浦和にボールを持たれる時間が続いた。後半27分にはMFマルシオ・リシャルデスに左サイドへボールを展開されると、DF槙野智章に縦への突破を許し、クロスを入れられた。この試合、大宮の守備が最も崩された場面だったが、ここでもゴール前で体を張った守備を見せて、得点を許さなかった。「あのプレーで、僕ら(ボランチ)は中を締めようと話しました。そんなに外に出なくていいと」。抑え所を確認したことで、その後は守備が崩される場面はなくなった。

 堅守・大宮は、ここまでリーグ戦、全6試合でゴールを挙げていた浦和の攻撃陣を完封した。「やっぱり僕らだけではなく、ファン・サポーターがすごく嬉しいと思うから、勝利できて良かった」と笑顔の青木は「今日の勝利は、自信になると思う」と、勝ち点3以上の収穫を口にした。

(取材・文 河合拓)

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