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福岡、3連勝目前で逃す…千葉が土壇場でドローに持ち込む

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[4.21 J2第10節 千葉1-1福岡 フクアリ]

 ジェフユナイテッド千葉アビスパ福岡の対戦は1-1のドローに終わった。福岡が後半4分にFW坂田大輔のゴールで先制したが、千葉が後半ロスタイムにDF山口智のゴールで追いついた。

 前節水戸戦を0-2で落とし、開幕戦以来の黒星を喫した千葉。スタメンには前節ベンチ外だったDF米倉恒貴が復帰。MF佐藤勇人も3月24日のG大阪戦(1-1)以来、5試合ぶりの先発復帰を果たした。MFジャイールが加入後初めてベンチスタートとなった。
 前節の群馬戦にも勝利した福岡は現在2連勝中。2戦連続の関東アウェーに乗り込んでの一戦となった。スタメンは前節から退場処分を受けたMF金久保順らが3人外れ、DF山口和樹、MFパク・ゴン、FW西田剛がスタメン復帰を果たした。

 序盤から慎重な戦いぶりとなった。中盤の攻防は激しいものの、なかなかシュートまで持ち込めない展開が続く。最初にチャンスを迎えたのは千葉。前半21分、右サイドからMF田中佑昌のクロスに逆サイドから走り込んだMF谷澤達也が頭で合わせようとしたがオフサイドを取られた。

 前半32分にはカウンターからFWケンペスがようやくチームファーストシュートを放ったが、FW金森健志の懸命のスライディングにカットされ、ゴール方向にも飛ばない。同40分にはケンペスのパスから田中がシュートを放つ。クロスバーを叩いたシーンもオフサイドとなった。

 福岡もなかなかチャンスを作れない。前半31分に右サイドをFW城後寿がドリブルで切り込んで枠内シュートを放ったが、GK岡本昌弘に弾き出される。同36分には右サイドからDF宮本卓也がアーリークロスを入れるが、そのままGKにキャッチされた。お互いチャンスらしいチャンスを迎えないまま前半を0-0で折り返した。

 後半から福岡は西田に代えてFW坂田大輔を投入。するとこの交代策がいきなり的中する。4分、GKからのボールを受けたMF中原秀人がドリブルで持ち上がり早めにゴール前に入れる。低いクロスは逆サイドで佐藤勇との競り合いに勝った坂田に渡ると、落ち着いて左足を振り抜きゴールネットを揺らした。坂田の今季2ゴール目で福岡が試合を動かした。

 反撃したい千葉もケンペスが強引にシュートまで持ち込むなど、前半には見られなかった積極性を徐々にではあるが見せ始める。しかし12分のケンペスのスルーパスで抜け出した田中のシュートも枠上に大きく外れる。同17分に何度か裏を取られていたDF大岩一貴に代えてDF高橋峻希を投入して対応。同23分には谷澤を下げてFW深井正樹を投入し局面の打開を図る。すると直後にチャンス。ケンペスが右サイドからのクロスをキープし、シュートを放つがわずかに左に外れていった。

 リードする福岡は的確な交代策でゲームを進めていく。後半13分にパクに代えてMF船山祐二を投入。同20分には金森に代えてFW石津大介を投入。フレッシュな選手を入れて、“勝ちゲーム”に持っていった。

 千葉は後半33分、最後の交代カードとして佐藤勇に代えてジャイールを投入。攻撃を分厚くし、何とか同点ゴールを奪いに行く。すると後半48分、右サイドから田中がクロスを入れると、前線に残っていたDF山口智がGK水谷雄一と競り合う。激しく競り合ったボールはそのままゴールラインを越え、千葉に同点ゴールが生まれた。だがこの判定に異議を唱えた福岡のマリヤン・プシュニク監督が退席処分となった。試合は1-1で終了したが、後味の悪い試合となった。

(取材・文 児玉幸洋)

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