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浦和が2戦連続の6ゴールでACL8強の柏を粉砕!

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[5.26 J1第13節 柏2-6浦和 国立]

 J1は26日に第13節を行い、4日前にACL8強進出を決めた柏レイソルはリーグ戦3位と好調な浦和レッズと対戦した。試合を優勢に進めたのは浦和だった。前半17分にMF原口元気のゴールで先制すると、ロスタイムにもMF柏木陽介が追加点を挙げて2点をリードして前半を折り返す。後半18分にも柏木が直接FKを決めた浦和は、柏木と交代で入ったMFマルシオ・リシャルデスも追加点をマーク。同30分にはFW田中順也に1点を返されたが、DF森脇良太にもゴールが飛び出した。同41分にはCKから柏のDF近藤直也にも得点を許した浦和だったが、その1分後にはマルシオ・リシャルデスが、この日2点目を挙げる。浦和が第12節の鳥栖戦と同じ6-2で勝利し、リーグ戦3連勝を飾った。

 柏は22日のACL全北現代(韓国)戦(3-2)と同じメンバーで試合に臨んだ。対する浦和も前節の鳥栖戦(6-2)と同じスターティングメンバーでキックオフを迎えている。
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 最初にチャンスをつくったのは、ホームの柏だった。人数を掛けて攻めてきた浦和に対し、ボールを奪ったMFジョルジ・ワグネルが自陣から前線にロングボールを蹴る。抜け出したMF工藤壮人が、飛び出してきたGK加藤順大の鼻先でボールに触ったが、ファーストタッチが強く当たり過ぎて、ボールはラインを越えてしまった。

 ピンチを乗り切った浦和は、ここから速攻を繰り出して好機をつくっていく。前半10分には原口が右サイドから斜めに入れたボールをFW興梠慎三がスルー。その背後でパスを受けた柏木が、反転からシュートを放ったが、ボールはクロスバーを越えて行った。迎えた同17分には原口が興梠に短くパスをつなぎ、前方に抜け出していく。DFを引き付けてから興梠がリターンパスを出すと、原口は切り返しでDFを振り切り、左足のシュートをゴールに決めた。

 先制した浦和は、左サイドのMF梅崎司を起点に追加点を狙いに行く。前半20分には左サイドから切り込んだ梅崎が、自らシュートを放ったが、ボールをミートしきれなかった。同22分、24分には梅崎から原口にパスが通り、さらに興梠に折り返そうとしたが、このボールが合わずに追加点は決められない。

 流れを変えたい柏は、前半27分に早くも交代カードを切る。DF増島竜也に代えてDF山中亮輔を起用した。柏が盛り返していく中で、山中も存在感を示す。前半37分にはゴール前に鋭いクロスを入れると、そこに工藤が飛び込んだが、わずかに合わなかった。

 柏の反撃に耐えた浦和は、前半ロスタイムに追加点を挙げる。右サイドでDF那須大亮がDFを2枚振りきり、原口にパス。原口は興梠にくさびのボールを入れると、興梠が左の梅崎に展開する。PA内で縦に仕掛けた梅崎が、ゴール前にクロスを折り返すと、これを柏木が合わせてゴール。点差を広げて前半を折り返した。

 後半開始と同時に柏はMF茨田陽生を下げて、DFキム・チャンスをピッチに送り出す。しかし、流れを変えるまでには至らなかった。後半の9分に最終ラインの裏でボールを受けた原口がシュートを放ったのを皮切りに、浦和は柏ゴールに迫る。同17分には柏はクレオをベンチに下げて、田中を起用して交代カードを使い切る。しかし、その直後だった。カウンターからDFの裏でボールを受けようとした柏木が、DF渡部博文に倒されてFKを得る。これを柏木が自ら決めて、3-0と柏を引き離した。

 大きく柏をリードした浦和は、柏木と平川をベンチに下げてマルシオ・リシャルデスとMF関口訓充を投入する。大量リードを許し、前掛かりになった柏に対して、この交代がはまった。後半23分にはGK加藤のロングボールを興梠が抜群のボールコントロールでかわして、PA内までボールを運ぶ。GK菅野を引き付けて横にパスを出すと、走り込んだマルシオ・リシャルデスが、無人のゴールにシュートを流し込んだ。

 意地を見せたい柏も後半30分、左サイドを攻め上がった山中からのクロスを田中がヘッドで合わせて1点を返す。しかし、この日の浦和は止められなかった。後半34分にはスローインの流れからPA内でボールを持った森脇が右から中に仕掛けてシュート。これがDF鈴木大輔に当たってGK菅野の逆を突く形になり、ゴールに吸い込まれた。

 後半41分に柏もジョルジ・ワグネルのCKをDF近藤が合わせて1点を返す。しかし、その1分後には、浦和も左サイドを突破した原口がゴール前に折り返したボールをマルシオがゴールに流し込み、再び4点差に戻した。

 このまま浦和が6-2でリーグ戦3連勝を飾り、勝ち点を26に伸ばしている。対する柏はクラブ史上初となるACL8強進出を決めたが、リーグ戦では前節のC大阪戦(1-3)に続き連敗となった。

(取材・文 河合拓)

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