ケンペス、兵働不在も千葉が東京Vに競り勝ち、2連勝で5位に浮上
[6.29 J2第21節 千葉 2-1 東京V フクアリ]
J2は29日に第21節を行い、6位のジェフユナイテッド千葉は11位の東京ヴェルディと対戦した。前半5分にFWナム・スンウのJ初ゴールで先制した千葉だが、前半終了間際の44分にMF安田晃大の移籍後初ゴールで試合を振り出しに戻される。後半22分にMF佐藤勇人が出場し、勢いが出た千葉は、同32分にFW大塚翔平が今季初ゴールを挙げて、再びリードした。このまま千葉が2-1で逃げ切り、前半戦を5位で終えている。
前節の22日・徳島戦(2-1)でリーグ戦5試合ぶりの白星を挙げた千葉は、スタメンを3人変更した。DF竹内彬、MF兵働昭弘、FWケンペスに代わり、DFキム・ヒョヌン、MF田中佑昌、FWナム・スンウがスタメンに名を連ねている。一方、3試合未勝利の東京Vは、前節の栃木戦(3-3)で初先発フル出場し、1ゴールを挙げたDFペ・デウォンに代えて、DF井林章を2試合ぶりにスタメンで起用した。
[スタメン&布陣はコチラ]
試合は立ち上がりに動く。東京Vの横パスをカットしたナム・スンウが、そのままゴール前に独走する。DF刀根亮輔を抜ききる前にシュート。これがゴールに決まり、ホームの千葉が1点をリードした。先手を許した東京Vを、さらにアクシデントが襲う。12分に負傷したDFキローラン木鈴がプレー続行不可能となり、DF石神直哉と交代になった。
1点をリードした千葉は、ゴール前で堅い守りを見せて、東京Vにチャンスをつくらせない。しかし、前半27分に低い位置でのパス回しのミスからボールを失うと、こぼれ球が東京VのFW飯尾一慶の前に転がる。右サイドを縦に仕掛けた飯尾に加え、ゴール前にはフリーでFW高原直泰も走り込んでいたが、飯尾の判断が遅くなり、クロスは戻って来たDFにブロックされた。
ゴールを守り、ボールを奪うところまではできる千葉だが、チャレンジする姿勢に欠けて、シュートに持ち込むことはできない。前半40分、ようやく高い位置でボールをカットし、遠い位置からナム・スンウがミドルシュートでゴールを狙ったが、シュートは枠を捉えることはできなかった。
前半終了間際には、東京Vが同点ゴールを決める。44分、左サイドから石神がゴール前に入れたクロスをDFがクリアー。こぼれ球を拾ったMF中後雅喜がPA内の飯尾に縦パスを通す。切り返しでマークをかわした飯尾は、右足でファーサイドにクロスを入れる。これを千葉のDF高橋峻希とナム・スンウが競り合う形になり、ナム・スンウに当たったボールがゴールエリア内にいた安田の前にこぼれる。これを安田がゴールに突き刺し、前半を1-1で折り返した。
後半の立ち上がりは流動的に動き、パスワークを円滑にした飯尾の働きもあり、東京Vが攻勢に出る。しかし、その飯尾が中盤で相手選手と接触し、動きが落ちるとゲームはやや停滞する。後半14分には千葉がFKを獲得し、MF伊藤大介が距離のある位置から狙ったが、これはゴール左に逸れて行った。
後半22分には千葉のベンチが動く。足のつったナム・スンウを下げて、MF佐藤勇人が2試合ぶりにピッチに立った。同23分には伊藤のスルーパスをDF米倉恒貴が、右サイド最終ラインの裏で受ける。飛び出してきたGK佐藤優也より、一歩早くボールに追いつき浮き球のボールをゴール前に送る。そこに走り込んだMF谷澤達也がゴールを狙ったが、シュートを大きくふかしてしまった。
佐藤勇が入り、高い位置でボールを回収できるようになった千葉は、波状攻撃を仕掛ける。後半28分には伊藤が強烈なミドルシュートを枠に飛ばしたが、これはGK佐藤に正面で抑えられた。同32分にもPA外でボールを受けたFW大塚翔平が、シュートしたが再びGK佐藤の正面を突いた。
後半34分、千葉は左サイドからMF田中佑昌がPA内にドリブルを仕掛ける。DFをかわして放ったシュートは、GK佐藤に阻まれた。しかし、こぼれ球にいち早く反応した大塚が、シュートをゴールに突き刺して、再び千葉が1点をリードする。
失点直後に東京Vは中後を下げて、MF鈴木惇を起用。さらに後半39分にも安田を下げて、FW常盤聡をピッチに送り出した。同40分には左サイドから鈴木が折り返したグラウンダーのクロスに、常盤が左足で合わせたが、シュートは大きく枠外へ外れて行った。千葉は後半42分に高橋を下げて、DF大岩一貴を投入する。さらにロスタイムにも最後の交代枠で谷澤を下げ、MF山口慶を起用した。
後半ロスタイム3分には、千葉に試合を終わらせるチャンスが来る。人数を掛けて攻める東京Vのセットプレーのカウンターから、伊藤が抜け出してGKと1対1のチャンスを得る。しかし、シュートをGK佐藤に当ててしまい、追加点を挙げることができなかった。それでも千葉が2-1で逃げ切り、2連勝で勝ち点を35に伸ばしている。対する東京Vは4試合未勝利で勝ち点28のまま、11位で前半戦を終えた。
(取材・文 河合拓)
J2は29日に第21節を行い、6位のジェフユナイテッド千葉は11位の東京ヴェルディと対戦した。前半5分にFWナム・スンウのJ初ゴールで先制した千葉だが、前半終了間際の44分にMF安田晃大の移籍後初ゴールで試合を振り出しに戻される。後半22分にMF佐藤勇人が出場し、勢いが出た千葉は、同32分にFW大塚翔平が今季初ゴールを挙げて、再びリードした。このまま千葉が2-1で逃げ切り、前半戦を5位で終えている。
前節の22日・徳島戦(2-1)でリーグ戦5試合ぶりの白星を挙げた千葉は、スタメンを3人変更した。DF竹内彬、MF兵働昭弘、FWケンペスに代わり、DFキム・ヒョヌン、MF田中佑昌、FWナム・スンウがスタメンに名を連ねている。一方、3試合未勝利の東京Vは、前節の栃木戦(3-3)で初先発フル出場し、1ゴールを挙げたDFペ・デウォンに代えて、DF井林章を2試合ぶりにスタメンで起用した。
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試合は立ち上がりに動く。東京Vの横パスをカットしたナム・スンウが、そのままゴール前に独走する。DF刀根亮輔を抜ききる前にシュート。これがゴールに決まり、ホームの千葉が1点をリードした。先手を許した東京Vを、さらにアクシデントが襲う。12分に負傷したDFキローラン木鈴がプレー続行不可能となり、DF石神直哉と交代になった。
1点をリードした千葉は、ゴール前で堅い守りを見せて、東京Vにチャンスをつくらせない。しかし、前半27分に低い位置でのパス回しのミスからボールを失うと、こぼれ球が東京VのFW飯尾一慶の前に転がる。右サイドを縦に仕掛けた飯尾に加え、ゴール前にはフリーでFW高原直泰も走り込んでいたが、飯尾の判断が遅くなり、クロスは戻って来たDFにブロックされた。
ゴールを守り、ボールを奪うところまではできる千葉だが、チャレンジする姿勢に欠けて、シュートに持ち込むことはできない。前半40分、ようやく高い位置でボールをカットし、遠い位置からナム・スンウがミドルシュートでゴールを狙ったが、シュートは枠を捉えることはできなかった。
前半終了間際には、東京Vが同点ゴールを決める。44分、左サイドから石神がゴール前に入れたクロスをDFがクリアー。こぼれ球を拾ったMF中後雅喜がPA内の飯尾に縦パスを通す。切り返しでマークをかわした飯尾は、右足でファーサイドにクロスを入れる。これを千葉のDF高橋峻希とナム・スンウが競り合う形になり、ナム・スンウに当たったボールがゴールエリア内にいた安田の前にこぼれる。これを安田がゴールに突き刺し、前半を1-1で折り返した。
後半の立ち上がりは流動的に動き、パスワークを円滑にした飯尾の働きもあり、東京Vが攻勢に出る。しかし、その飯尾が中盤で相手選手と接触し、動きが落ちるとゲームはやや停滞する。後半14分には千葉がFKを獲得し、MF伊藤大介が距離のある位置から狙ったが、これはゴール左に逸れて行った。
後半22分には千葉のベンチが動く。足のつったナム・スンウを下げて、MF佐藤勇人が2試合ぶりにピッチに立った。同23分には伊藤のスルーパスをDF米倉恒貴が、右サイド最終ラインの裏で受ける。飛び出してきたGK佐藤優也より、一歩早くボールに追いつき浮き球のボールをゴール前に送る。そこに走り込んだMF谷澤達也がゴールを狙ったが、シュートを大きくふかしてしまった。
佐藤勇が入り、高い位置でボールを回収できるようになった千葉は、波状攻撃を仕掛ける。後半28分には伊藤が強烈なミドルシュートを枠に飛ばしたが、これはGK佐藤に正面で抑えられた。同32分にもPA外でボールを受けたFW大塚翔平が、シュートしたが再びGK佐藤の正面を突いた。
後半34分、千葉は左サイドからMF田中佑昌がPA内にドリブルを仕掛ける。DFをかわして放ったシュートは、GK佐藤に阻まれた。しかし、こぼれ球にいち早く反応した大塚が、シュートをゴールに突き刺して、再び千葉が1点をリードする。
失点直後に東京Vは中後を下げて、MF鈴木惇を起用。さらに後半39分にも安田を下げて、FW常盤聡をピッチに送り出した。同40分には左サイドから鈴木が折り返したグラウンダーのクロスに、常盤が左足で合わせたが、シュートは大きく枠外へ外れて行った。千葉は後半42分に高橋を下げて、DF大岩一貴を投入する。さらにロスタイムにも最後の交代枠で谷澤を下げ、MF山口慶を起用した。
後半ロスタイム3分には、千葉に試合を終わらせるチャンスが来る。人数を掛けて攻める東京Vのセットプレーのカウンターから、伊藤が抜け出してGKと1対1のチャンスを得る。しかし、シュートをGK佐藤に当ててしまい、追加点を挙げることができなかった。それでも千葉が2-1で逃げ切り、2連勝で勝ち点を35に伸ばしている。対する東京Vは4試合未勝利で勝ち点28のまま、11位で前半戦を終えた。
(取材・文 河合拓)
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