[6.29 J2第21節 千葉 2-1 東京V フクアリ]

　今シーズン初ゴールを挙げた東京ヴェルディのMF安田晃大だったが、表情は晴れなかった。前半5分に自身の横パスをFWナム・スンウにカットされると、そのままドリブルからシュートに持ち込まれ、先制点を決められた。「チームが良い入りをした中で、自分のミスで失点した。申し訳ない気持ちでしたし、切り替えて自分で取り返そうという気持ちでした」と振り返る。

　その言葉通り、前半44分には、左サイドを抜け出たFW飯尾一慶の折り返しをDFがクリアーしたボールにダイレクトで右足を合わせ、ゴールネットを揺らした。良い時間帯に追い付いた東京Vだったが、後半に入ってもなかなか主導権を握れない。「SBとCBの間が空くというのは分析して分かっていて、前半はそこを突けたのですが、途中からは受けられなくなった。もっともっとボールを受けられるようにしたい。選手間の距離も遠くて、自分もボールを受けられず、収められず、リズムがつくれなかった」と、安田は反省した。

　結局、東京Vは後半シュート1本に抑えられた。「良い試合の入りができているので、先制点を取れればリズムもつかめると思う。先制点が欲しいし、前半で(試合を)決める気持ちでいってもいいと思う。今日は悔しい想いがありますし、次は京都という良い相手なので、しっかり自分たちの良いサッカーをしたいです」と、相手に先制点を与えたことを最後まで悔やみつつ、安田は次戦に気持ちを切り替えた。

(取材・文 河合拓)